桜吹雪

テレビのニュースでは各地の桜情報が、まさしく花盛りです。そして関東ローカルの番組では上野公園をはじめとする首都圏のお花見の名所からの中継や花見会場での喧噪を伝えています。

あたし自身は、お花見に行こうとは思いません。そりゃ近所に桜の木があって見事に花を咲かせていれば「きれいだなあ」としばし歩みを止めて花を見上げて愛でるくらいのことはします。でも大勢の人が繰り出しているような場所に行こうという気は起きません。ましてや、そこで宴会をしようなどという気はさらさらありません。

何度か書きましたが、あたしにとって桜は悲しい花です。仲間を連れ立ってにぎやかに愛でるような花ではありません。むしろ一人で静かに眺めたい、見上げたい花です。なので、散り始めた今ごろの桜が一番好きです。

今日は夕方から風が強くなり、少し前に満開になったと思われるわが家の近所の桜並木も風が吹くとまさに「桜吹雪」のように花びらを散らしています。まだ地面が桜の絨毯と呼べるほどには散っていませんが、徐々に薄いピンクの水玉模様が描かれてきました。

風に吹かれて花びらを散らす桜が、あたしは一番好きなので、桜は咲き始めたり、満開に咲き誇っているときよりも、今くらいが一番いいですね!

なぜあたしが散り際の桜が好きになったのか、それは自分でもよくわかりませんが、桜に世の無常や儚さを感じるのは日本人の感性ではないでしょうか?