B級ホラーでした

スカパー!で録っておいた映画を見ました。

まずは「スプラッター・ナイト 新・血塗られた女子寮」です。もう、タイトルからしてB級臭がムンムンしますね。

ストーリーは陳腐です。大学(ですよね?)の女子寮を舞台に卒業を控えた仲良し五人組のちょっとしたらいたずらから、彼女たちは仲間の一人を殺してしまいます。誰も見ていなかったことをよいことに、残ったメンバーは事件そのものをなかったことにし、秘密を守って卒業を迎えます。そして卒業式の晩、女子寮で行なわれるハチャメチャなパーティーの会場で次々と人が殺されていく、という物語です。

途中、殺された女子生徒の妹が新年度から入学してくるという設定で、いかにも姉の失踪の秘密を握っているような思わせぶりで登場したり、彼女たちのボーイフレンドもなんとなく胡散臭く描かれ、犯人捜しという意味ではそれなりに面白そうな伏線が貼ってあります。でも、結局は、そんなものか、結局は友達を事故とはいえ殺してしまったお前たちが悪いんじゃない、そこには何の同情の余地もないよ、という感想しか残りません。

主人公たち女子グループのキャラが、メインの二人を除くといまひとつパッとせず、だからそのボーイフレンドも誰が誰なのかわかりづらいです。もちろん、こういう映画ですからエッチなシーンを期待する向きもあるのでしょうが、それもほとんどなく、だからといって主人公たちがグラマーで美人かというと、そんなこともない、結局、うーんと首をひねってしまう作品です。

やはり「スクリーム」とか「ラストサマー」の方が、作品としてもはるか上を行ってますね。そもそも比べるだけ野暮でしょうが。

 

続いては、「シー・トレマーズ」という、オランダとインドネシアの合作映画です。

これは海にいる謎の生物が人を襲うという作品ですが、そのモンスターがあまり怖くないんです。圧倒的なパワーを見せるという感じでもないです。そもそも舞台が粗末な、木で編んだ密漁場。あんなものモンスターでなくても壊すのは簡単そうです。

そこに土着的な呪術を織り交ぜたのはアイデアとしてはよかったのですが、それが消化不良です。呪術師の血を引く少年(実は少女)にはどんなパワーがあるのか、どっちの立場に立っていて、誰を殺し誰を救おうとしているのか、そこがよくわかりません。挙げ句、主人公の女性博士の行動が鈍くさく、またおバカすぎます。娘を失っているという心の傷が地元の怪しげな祭りに影響を受けるというシーンもなんだか消化不良。これじゃあ、大学をクビになりそうなのも納得できます。