至宝です

本日は代休。先月の出張の代休が二日分残っていて、そのうちの一日は先日消化したので、あと一日。もう師走もこの時期になると、毎日のように、忘年会ではないですが、何かと予定が入っていて、社内や社外の会合もあり、休みが取れない状態が続いていましたが、今日がぽっかりと空いていたので思いきって代休を取りました。

そして、まずはこのところなかなか行けなかったお墓参りです。うちのお墓は地下鉄の外苑前駅からほど近いところにあります。霊園とか墓地ではなく、きちんとしたお寺です。臨済宗南禅寺派のお寺です。寺社行政上の流派なのか、南禅寺と深い関係があるのか、詳しいことは知りませんが、とにかくそうなっているそうです。

お墓参りを済ませ、行こう行こうと思いつつ、これまで忙しくて行けなかった東京国立博物館の「中国 王朝の至宝」展に向かいました。平成館の2階を使って、会場は6つの部屋に分けられていました。夏殷周、春秋戦国、秦漢という前半に、南北朝、隋唐、遼宋という後半。大きく分かれるのは前半には仏教の影響がなく、後半に入ると仏教の影響が表われてくるということでしょうか。公式には仏教の伝来は後漢の明帝の頃と言われていますが、仏教が広まり、いわゆる仏教文化が花開くのは南北朝以降ですから、展示物の構成にもここに大きな断絶が見て取れます。

それにしても、後半の始まり部分でようやく倭の五王、隋唐の時代で聖徳太子や奈良、平安初期ですから、中国はまさしく悠久の歴史です。もちろん宋以降も王朝文化は続きますが、明清はそれだけでまた豊穣な文化の精華がありますから、ここらへんでまとめておくのが無難なのかもしれません。日本人の中国観も歴史においては戦国時代や漢、三国時代に大唐帝国といったあたりがピークでしょうから。

それにしても、東博は、年明けには、こんどは書聖・王羲之の展覧会ですね。これも当然行くでしょ? 真蹟が残っていない王羲之ですから、展示品はすべて模本などになるのでしょうが、それすら貴重なものばかりが一堂に会する展覧会になりそうです。