世界の同志よ、ペンを執れ!

昨日に引き続き、『逃亡派』から。

 

 ヤスミンは感じのよいイスラム教徒だ。かつてふたりで、夜どおしおしゃべりした。彼女はわたしにあるプロジェクトについて語った。それは、自分の国の国民がみな本を書くようしむけること。彼女は言った。本を書くのに必要なのは、仕事のあとの、ほんのすこしの自由な時間。パソコンさえ、かならずしもいらない。勇気を出してやってみる価値はある。ベストセラーも夢じゃない。そうなれば、社会的にひろく知られて、書いた努力も報われる。ヤスミンは、これは貧しさから抜けだすもっともよい方法だと言った。そして、ただしみんながおたがいの本を読みあえばの話だけど、とため息をついた。
 読書を、親しいひとに対する兄弟姉妹の義務とするなんて、わたしはすごく気に入った。(P.74)

 

なんか、とっても面白そう! あたしもペンを執ろうかしら?