タイトルは重要、オビの惹句だって大切!

日本でも有名な絵本「リサとガスパール」、あたしは読んだことはありません(汗)。あたしが幼少の頃にはまだ日本に紹介されていなかったのかも知れません。なので、どっちがリサで、どっちがガスパールなのかもわかりません(爆)。いや、わからないと言えば、ガチャピンとムックも、ほとんど見ていないのでどっちがガチャピンでどっちがムックなのか、実は理解できていなかったりします。

それはさておき、この「リサとガスパール」はオリジナルだと「Gaspard et Lisa」、つまり、「ガスパールとリサ」というタイトルだったそうです。勤務先の同僚に教えてもらいました。

いやー、そうなると、どうして日本に紹介したときに「ガスパールとリサ」ではなく、「リサとガスパール」というタイトルにしたのでしょう?

確かに、いま改めて耳にすると、慣れの問題も大きいとは思いますが、「ガスパールとリサ」よりも「リサとガスパール」の方が語呂がよいと感じます。もし最初から「ガスパールとリサ」で発売していたらここまで有名になっていたでしょうか? そんなことも考えてしまうと、ネーミングって大事だなと思います。

で、9月に刊行予定の『ヒトラーとドラッグ 第三帝国における薬物依存』です。

これは原書のタイトルが「ヒトラーとドラッグ」だというのではありませんが、ふと思ったのです、「ヒトラーとドラッグというタイトルで受ける印象と、ドラッグとヒトラーというタイトルで受ける印象に違いはあるか」と。もちろん、どちらも同じだよ、と感じる人も大勢いるでしょう。しかし、あたしはかなり印象が異なるのではないかなあと感じたのです。

どちらが正解なのかはわかりません。同じ本に二つのタイトルをつけて、いかにも別の本のように刊行するなんてできませんので実験してみることも無理です。ただ考えてみますと、単行本が数年後に文庫化されるときに改題することってしばしばありますが、あれってもしかすると「単行本の時にこっちのタイトルをつけていればもっと売れたのに」という後悔や反省が少しだけ混じっているのでしょうか?