夏休みも残り一週間。さあ、宿題だと思っている児童、学生の人たちが多いのでしょう。ようやく猛暑日も一段落し、少し涼しく(?)なってきたので、宿題をやるにはうってつけなのかもしれません。この時期はお父さんも早々と帰宅して宿題を手伝っているのでしょうか? 皆さん大変ですね。
あたしは以前書いたように、宿題は7月中に終わらせるのを基本としていましたので、お盆明けのこんな時期まで宿題をため込んだことはありません。せいぜいが毎日書かなければならない日記とか、ある程度日時の縛りのあるものくらいでした。
ただ、いま思い返してみますと、毎日毎日日記を書いたという記憶、よくありがちな絵日記など書いた記憶がないのです。あたしの担任はそういう宿題を出さなかったのでしょうか? 工作とか観察はあった記憶があります。そして、子供たちがどうも一番苦手としてあげがちな読書感想文、これも書いたような記憶がありません。
読書感想文はなにがイヤかって、感想文を書くだけでなく、その前に本を読まなければならない、というのがたぶん多くの子供の不満の一因でしょう。これは本が嫌いな子にとってはますます本嫌いにさせてしまう原因ともなっていて、実際には先生の間でも賛否両論あるようです。本好きな子でも感想文は苦手、嫌いという子は多いようです。読んで面白かったのに、なんで感想文を書かないといけないの、という素朴な疑問でしょう。
ただ、これは自分の考えを整理して他人に伝えるために重要な訓練なわけですから、やはりある程度はやらないとならないのではないかと思います。ですから、小学校の低学年や中学年くらいまでは感想文ではなく、内容要約のような宿題でもよいのではないかなと個人的には思います。どんな話だったのかを書く、それだけでも十分な教育的効果は得られると思います。
また、感想文は得てして、「この本を読んで、僕は一回り成長したような気がします」的なコメントを期待されているところもあります。先生は否定するでしょうけど、学校教育における読書感想文はそういう感想を持って欲しいという暗黙のプレッシャーがあります。間違っても『老子』を読んで、「みずからは主体的にはなにもせず、ただ自然のままに任せておけばよいのだと思いました」なんて感想は書いてはいけないのでしょう。
まあ、そんなことをしなくても、現在なら読書感想文の代行サービスなんてネットで探せばいくらでも出てきますから、お金さえ出せば誰かがやってくれますね。教育もなにもあったものではないですが……。
個人的には、例えば本屋で大手出版社の「夏の文庫100」の小冊子をもらってきて、そこに出ている作品100本の紹介文を読み、自分はどれを読みたくなったか、どうしてそれを選んだのかを書かせる、という宿題なんかを出してみても面白いのではないか、という気がします(小学生、中学生にはちょっとハードルが高いでしょうか?)けど、いかがでしょうか?