また逢えるさ!

とうとう代々木上原の幸福書房が閉店してしまいました。

昨今、セレクト型書店とか提案型書店とか、そういった書店プラス何かのお店がしばしば話題になりますが、幸福書房はそんなのとは無関係、ごくごく一般的な街の書店でした。だから残念なんですよね。

あたしが営業に行くようになったのはこの一年です。それまではこの地区担当ではなく、担当になってからもまずは沿線の、もう少し大きな書店をしっかり回ることを優先していたため訪問できませんでした。

しかし、しばしば注文の電話があり、新刊案内を送るとしっかり数を入れて返送してきてくれる、これは一度訪問しなければと思って伺って以来の、本当に短いお付き合いでした。あたしなんかの訪問に関係なく、あたしの勤務先の本を大事にしてくれていた書店でした。

そして左右社から刊行された『幸福書房の四十年 ピカピカの本屋でなくちゃ!』読了。

何も期待しないでください。南長崎に「幸福書房」という名前が復活していたら、「あのおじさん、全然諦める気がないな」と笑ってくれたら嬉しいです。その時は見学がてら、ぜひ遊びにきてください。きっと来てください。待っています。(P.95)

同書の末の方にある上掲のメッセージ、ご主人の人柄がにじみ出ています。