家に『広辞苑』はあったのか?

松井玲奈イベント「広辞苑大学」に登場したようです。(せっかくだから、名古屋で開催すればよかったのに、と思います……)

松井玲奈って誰? という人も多いのでしょうか? AKBグループの一つ、名古屋栄に本拠を構えるSKE48の元メンバーで、AKB48の選抜にもしばしば選ばれ、もちろんSKE48での人気もダントツ(でしたよね?)、その後グループを卒業し、現在は女優として活躍中です。舞台やドラマ、映画など気づくとちょこちょこと出演していて、卒業後の活躍という意味では派手ではないものの、堅実に進んでいるという印象があります。

「そんな元アイドルがなんで『広辞苑』?」という疑問ももっともですが、彼女は非常に多趣味で、また読書家でもあり、本好きとしても知られているので、こういった若干知的な仕事も回ってくるのでしょう。記事には

子どもの頃から読書が好きだったという松井。実家の本を読み尽くしてしまい、「母親に本を買って欲しいとねだったら、広辞苑を持ってこられました」と広辞苑との出会いを語った。それ以来読み物として愛読しているといい、「先生の話が聞きたくないなって時に、電子辞書で『あ』から読んでました」と苦笑交じりに学生時代を振り返った。

とあります。「ああ、そういう家庭に育ったのか」と思うと共に、あたしの家には『広辞苑』ってあったかな、と考えてしまいました。

結論から言いますと、わが家に『広辞苑』が存在したことは、過去の版も含めて一度もありません。子どものころの記憶に自宅に『広辞苑』があったということはなく、もし仮にあたしが有名人だったとして、松井玲奈のように「広辞苑大学」に呼ばれたとしたら、きっと岩波書店の方のメンツを潰すような発言しかできなかったでしょう。

ただ、自己弁明させていただきますと、わが家に本がなかったわけではなく、国語辞典とか漢和辞典や百科事典など、多くはないですが多少の本は置いてありました。父親が本好きだったということもありまして、本は割と買ってくれる親でした。

しかし、『広辞苑』はなかったですし、その後も買った試しがありません。この十数年も「一太郎」に付属のもので済ませていて(以前の「一太郎」にも前の版が付属していました)、紙媒体では『広辞苑』を所有したことがありません。

今回も、今のところ買うつもりはなくはないのですが、買う予定はありません(汗)。あたしではなく、姪っ子、甥っ子のために買ってやるというのならあるかもしれませんが……

さて、あたしのように自宅に『広辞苑』を持っていなかった人、松井玲奈のように自宅にあった人、比べてみれば持っていた人の方がはるかに少ないことでしょう。ただ『広辞苑』って図書館や事務所には必ず備えるべき本というイメージがありますし、出版社の編集部であれば一冊と言わず数冊置いてあるところも多かったのではないでしょうか?

不景気の昨今、家庭はともかく、図書館や事務所などがどの程度新しい『広辞苑』を買っているのか、そんなところが気になります。