2008年8月 4日

前門が......

北京の前門大街の修復が終わって一般公開されたとかいうニュースが入ってきました。朝日新聞の夕刊にも載っていますね。

 

前門と言えば、王府井を北京の銀座とたとえるように、「北京の浅草」と呼ばれていたのですが、前回の北京旅行で訪れた時には道の両側に高いフェンスが建てられて、全面的に工事中でつまらない街になっていました。

 

そのフェンスには「前門はこのように生まれ変わります」とでも言いたげに、往時の繁栄を再現したような町並みが描かれていましたが、それを作り上げたというわけですか。

 

もう10年以上も前ですが、瑠璃廠が大々的に改装されて、いかにも観光客向けにそれっぽい建物に生まれ変わってしまい、なんか興ざめになったのを覚えています。頤和園も確か数年前に長廊の欄間などを極彩色に塗り直してましたよね。

 

確かに往時はそんな感じにきらびやかで、派手派手で、毒々しいまでの色遣いだったんでしょうけど、それをそのままどうですか、と言わんばかりに再現されても、わびさびを愛する日本人にはちょっと抵抗感がありますよね。

 

でも前門、路面電車も復活し牌楼も出来たとなると、城壁があった頃の北京(北平と呼ぶべきか?)を知っていた、いまは亡きあたしの恩師などはどういう感想も漏らされるのでしょうか?

 

 

うーん、やはりオリンピックが終わって、旅行代金が安くなったら中国行きたいな、と思います。

 

2008年8月 2日

ちょっとイヤな感じ

書店を回っていても、それほど北京五輪で盛り上がっているという感じはしません。

 

旅行書などのコーナーでは北京五輪ガイド的な本がいくつか並んでいますし、中国の最新スポット案内的な本も出てはいるようです。

 

語学書のコーナーで中国語をフィーチャーしている書店は、ほぼ皆無。新聞報道でも、今回の五輪観戦ツアーのチケットや旅行客が伸びていないと言われてましたらから、当然のことながら、わざわざ中国語を勉強していざ北京へ、なんて人は少ないのでしょう。

 

中国学を学んでいる者としては悲しい限りですが、この十年来の日中関係のギクシャクさや、チベット問題、環境問題、食品問題などを考えると、素直に五輪だ、オリンピックだ、お祭りだと楽しめないのも理解できます。

 

それに諸外国の冷め方と対照的に、中国国内が俄然盛り上がってしまって、ナショナリズムというか愛国心が熱くなっているところが、かえって外国人が一歩引いてしまう原因にもなっているんじゃないかと思います。

 

さて、そんな中、書店を見ていると、人文書のそばにありがちな社会とか各国事情といった棚で、最近中国ものの出版が相次いでいるような気がします。

 

でも、ほとんどすべてと言ってもいいでしょう、出ている本は中国の環境問題とか格差問題を書き連ねて非難している論調の本ばかりです。結局のところ「こんな中国にオリンピックを開催する資格があるのか!」といったところです。

 

あるいはオリンピック(それに上海万博?)まではなんとか国の威信で持ちこたえるけれど、それが過ぎたら大崩壊だ、という悲観的な予想の本が多いです。

 

こういう本ばかりが目立って店頭を賑わせている昨今の状況ってのも、なんか日本も大人げない感じがして、どうもしっくり来ないのですが......

 

2008年7月30日

北京、いかがですか?

もうじき北京オリンピックです。

 

あたしが前回中国を訪れたのは2007年の2月ですから、もう約1年半も訪中していないわけです。だいたい、このところは毎年一回行っていたので、ちょっと寂しいです。

 

ただ、金の問題もさることながら、この冬は妹にいきなり子供が生まれたり、やはりオリンピックイヤーだからなのか、いつものツアーの料金が高かったりホテルが異なったり、いろいろ障害もあったので、この冬は行かなかった(行けなかった)わけです。

 

で、この夏に行こうなんてはなから考えていません。秋になってもまだ料金高いでしょうから行かないですね。やはり、行くとしたら一番安くて寒い冬でしょう。今回は一人かしら?

 

さて、このように比較的コンスタントに中国へ行っているからなのか、勤務先などでも「中国ってそんなに空気が汚いの?」と聞かれます。

 

はっきり言って、あたしが行く冬は乾燥しているので、喉がやられやすいです。東京にいるような感覚では、喉の弱い人はダメだと思いますが、あたしに関しては、初めて訪中した大学生の時は、のど飴を大量に持って行きましたが、その後の中国旅行では喉も鍛えられたのか、それほど神経質にはなっていませんが、特に問題ありません。でも、お茶とかは町歩きの途中でもよく飲むようにして喉を潤していますね。

 

空気ですけど、今述べた大学時代とか、卒業後に何度か行った頃は、一日外を歩いてホテルに帰り、鼻の穴をティッシュで掃除すると、ティッシュが真っ黒になるほどでした。

 

「あれ、あたし、鼻の穴に墨でも塗ったかしら?」と思えるほどでしたが、このところは上海へ行っても北京へ行ってもそういうことはなくなりました。

 

工事は増えているし、車の量も格段に増えているんですが、鼻の穴の汚れについては年々改善されている気がします。

 

空気と言えば、やはり北京空港へ降り立った時の独特の乾燥した感じが何とも言えませんね。あたしなどはその空気を吸い込むと

 

嗚呼、また戻ってきた

 

という感慨に浸ってしまうのですが、ダメな人は個々で拒絶反応が出ることでしょう。

 

食べ物について言えば、町中で買い食いはします。屋台で売っているものも買って食べます。さすがに生ものは食べませんが、そもそも生ものなんて外で売っていることがほとんどないですね、冬は。

 

夏になるとハミウリなんかのカットフルーツが屋台で売られていたりするんでしょうが、冬はシャオビンとか甘栗ばかりです。あとはシシカバブのような串焼き。どれもそれなりに火が通っているものなので、それに冬は最近も死滅する寒さですので、中国でお腹を壊した経験はないです、このお腹が人一倍弱いあたしなのに。

 

というわけで、これから中国へ行かれる方、そんなに不安に怯える必要はないと思うのですが......

 

2008年7月 7日

夢見が悪い......

先週後半、ヤングアダルト出版会の研修旅行で東北へ出かけていたということは既に書きました。

 

旅行先が、先の大地震(←これ「おおじしん」って読むのですね、「だいじしん」じゃないんだ!)で被害にあった地域でもありましたが、幸い、訪問したところ被害はそれほどでもなく、少なくとも表面上はいつも通りだったと思われました。

 

でも、二日目の晩に泊まった旅館というのかホテルというのかは建物を覆うように足場が組まれていて地震の被害を物語っていました。

 

で、こういうことを書くと不謹慎かもしれませんが、その旅館に泊まった晩、あたしはすごい夢見が悪かったんです。あたしのこの旅行中に、東京で大地震があって自宅がつぶれはしなかったのですが、かなりの被害を受けたという夢です。

 

家に帰ってみると、家の建っている場所が数メートルずれていて、床は波打っていてボコボコ、電気・水道・ガスも止まっているという状態です。幸い家族にケガがなかったのは夢という都合のよい物語のせいかもしれませんが、それでもなくとも給料は上がらないのに、この家の被害を修繕するのにいくらかかるのかと絶望に襲われつつ目を覚ました盛岡の朝でした。

 

あたしって、時々こういう変な夢を見るんですよね。夢って無意識の願望が表現されるって聞いたことがありますが、まさか大地震が来て家が壊れるなんてことを期待しているわけはないですから、どうかしているんでしょう。

 

数日前には、もう二十年近く住んでいる自宅なのに、夜中にトイレに起きた時、階段を踏み外してズルズルと滑り落ちてしまい、腕はすりむくは体のあちらこちらが痛むはで、どうしようもありません。これは夢とは関係ありませんが、夜に起こった出来事という意味では同じでしょう。

 

やはり夜は魑魅魍魎が蠢いているのでしょうか?

 

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