2008年7月25日

気になる発音

先日、日本テレビの特番で「女たちの中国」という番組が放送されていました。録画しておいたのをようやく見たのですが、予想以上に面白かったですね。渡辺謙の娘・モデルの杏がリポーター役でしたけど、まずまず無難にこなしていたように思えます。そんなことより、上海、行きたくなってしまいました。


さてさて番組は、先の大戦の狭間、日本と中国の間で自分のアイデンティティや両国への思いなど、複雑に絡み合った四人の女性をフィーチャーしていましたが、その四人とは李香蘭、川島芳子、テン・ピンルー、愛新覚羅浩。

李香蘭に関しては、折角、山口淑子さんにインタビューをして4時間も話してもらったのだから、それだけを放送してもよかったのではないか、少なくとももっとインタビューを見せてよ、という思いが強かったです。なんかインタビューの料理の仕方が中途半端でしたね。

川島芳子については、李香蘭と出逢っていたことは知っていましたが、基本的には先日読んだ文春新書を読めば十分な内容かな、という気もしました。(そもそも1時間半程度の番組で4人を扱うのに無理があったのかも?)

テン・ピンルーは飛ばして愛新覚羅浩。これは竹野内豊と常盤貴子が演じたドラマの印象が強いのですが、清朝側からの記述では、結構この浩という女性は鼻っ柱の強い女性でもあったようです。ただ、この夫婦が政略結婚を乗り越えて、本当に愛し合っていたのは事実だったようで、それについては胸を打たれます。浩の死に際し、ふだんは感情を表に出さない溥傑が人目を憚らず号泣したというのは事実なわけですから。


さてさて、テン・ピンルー。

あたくし寡聞にして知りませんでした。丁黙邨の名前くらいは聞いたことありましたけど。で、こういう女性もいたんですね。ハーフでは引き裂かれる思いでしたでしょう。

で、気になったのはテン・ピンルーという名前。この人の姓は「鄭」なんですよね。これを「テン」と読んでいるわけで、中国の共通語・普通話ならピンイン(ローマ字表記)は「zheng」ですから、「テン」という発音、というか読み方はおかしいと思うのですよ。

テレサテンのテンも本当は「トウ小平」の「トウ」ですから、違和感がありました。それでもこちらはピンインなら「deng」ですから、まだ「テン」という発音になるのは納得できるんですけど......

テン・ピンルーの「テン」は上海かどこかの方言発音なのでしょうか?

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