2008年7月 1日

落書

世界遺産の大聖堂に日本人観光客が落書きをしたそうですね。

そんなところに落書きするか? というのが大方の意見だと思いますし、あたしもそう思います。

でもテレビでニュースを見ていると、ちょっと違う感想もわき起こってきます。

まず今回解任されてしまった野球部監督。

一昨年の新婚旅行の時の落書きでしょ?

公共物というか器物破損といった罪はあるかもしれませんが、もう時効ではないでしょうか? それをいまさらほじくり返して解任だなんて、高野連に頭の上がらない高校側、臭いものに蓋的な体質が見事に表われていて、あまりよい感じがしないのはあたしだけでしょうか?

他にも日本の大学生の落書きもあったそうですが、映像を見る限り、あの場所、日本人以外にもかなりたくさんの落書きが書いてありましたよね?

だからといって落書きをして構わない、という理屈は成り立ちませんが、映像を見る限りあれだけの落書きが既にあれば、自分たちも訪問記念になんか書いていこう、と思ったとしても、そしてそれを実行したとしても何の不思議もないと思います。(あくまで日本人が書いたときには、映像で見たような落書きがあったという仮定ですが......)

日本にもどこぞの恋人岬でしたっけ? カップルできて南京錠をはめていくと二人は永遠に結ばれるとかっていう都市伝説的な話があるのは。

あれもたぶん誰かが始めたことがいつの間にか他の人にも模倣されて、いつしか名物になってしまったわけじゃないかと思うのです。

でもそれをいまさら「ここは公共の場所だから、勝手に南京錠なんて持ってきて付けていくな!」と、頭の堅い政治家が役人が言い出したら、どうなるのでしょう?

南京錠を付けていくのと落書きとでは全然異なる行為ですが、旅人の感覚からすれば、「観光地に行って、既にみんながやっていることで、それが名物みたいだから自分もひとつやってみた」という気持ちとしては同じではないでしょうか?

全く落書きも何もないきれいな壁か柱に、日本人が油性マジックで黒々と落書きをしていたという映像でも見たら、「同じ日本人として恥ずかしい、常識や道徳心、公共のマナーはないのか」なんて思ったでしょうけど、あのテレビ映像を見てしまうと、なんだか、ね。

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