2008年5月16日

密かに古典新訳?

あたしの勤務先が出している唯一の月刊誌「ふらんす」。

学習雑誌なので、他の雑誌の例に漏れず、基本的には4月号から新年度がスタートです。3月下旬に出た4月号からいろいろな新連作がスタートしております。

一般にフランス語やフランス文学などを学んでいる研究者や、せいぜいのところ大学院生が定期購読の大多数を占めるであろうと思われるこの雑誌ですが、今年度から野崎歓さん訳でカミュの『異邦人』の新訳が連載されています。

これって新訳ですよね、昨今はやりの「古典新訳」で『異邦人』ですか? と既に気づかれた方も多いのではないでしょうか?

あれ? でも著作権は大丈夫? と思いましたが、こういう学習雑誌で翻訳・対訳の教材として使うぶんには問題ないのでしょうか、あたしは編集担当者ではないので詳しいところはわかりません。

でも、最近は大学入試の過去問題集で、現代国語は作者との著作権がからみ、ほとんどの市販の「過去問」は現代文が載っていないとか......。そうなると、あたしんところもちゃんと手続きを踏んでやっているのでしょう。

ただ、カミュって1960年に亡くなっているので、いわゆる死後50年の著作権法で言えば再来年、2010年になれば問題ないんですよね? となると、新潮社や光文社などの大手出版社もその年を目指して『異邦人』の新訳を準備中なんでしょうか?

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