2007年8月18日

地元作家

幻戯書房から『阿佐ヶ谷会 文学アルバム』という本が少し前に出ました。

中央線沿線というのが井伏鱒二を出すまでもなく、文学的に豊かな土壌を持った地域であり、作家も多く住んでいれば、その作品を楽しみにしている読者というのも多い地域だというのは、あたしが言うまでもないでしょう。

この本は、そんな中央線沿線の文学風土を垣間見せてくれる本なんでしょう(←読んでいないので、「でしょう」という書き方になっています、スミマセン)。

著者の一人、青柳いづみこさんは、あたしの勤務先からも何冊か本を出している方で、あたしは面識ないのですが、編集部に聞くと、文章も面白いけどトークも面白いステキな方だそうです。

あいにく一度も行ったことないのですが、過去には著書の刊行に合わせたトークショーなども開いていますし、ピアニストでもありますから弾き語りトークショーなどもやっていただいたことがあったとか......。

こういう地元密着な作家さんが気になるというのは、やはり中央線沿線にあたしも縁があるからかもしれません。担当しているのが中央線の書店さんだからとい うのももちろんありますけど、なんといっても小学校から大学まで杉並区に住んでいて、吉祥寺や荻窪なんかはよく言ってしましたから、育った街と言ったら言 い過ぎですが、非常に愛着のある地域であることには変わりありません。(母が一時期阿佐ヶ谷でパート勤めをしてましたし...)

また理由の二つ目としては、近々あたしの勤務先から角田光代さんの新刊が出るからでもあります。(詳しくはこちらを!) 角田光代さんと言えば、中央線の住人、荻窪に仕事場があるのは少し前にやっていたテレビ番組でも紹介されていました。先日の『ドラママチ』でも中央線の駅 前が舞台でしたよね。ああいう小説、だいたい駅前のどのあたりなのか、どういった町並みなのか、読みながら鮮明に思い浮かびます。

それと最近加わったもう一つの理由は、吉祥寺の書店員さんが吉祥寺の書店を元気にしようと、お互いに協力してこれからいろいろな仕掛けていこうという動きがあるからです。(詳しくはこちらのサイトを!)

書店と言えば、チェーン店は別として、ふつうに考えればお互いライバルです。でも、昨今の出版不況は、そんなことを言ってられない、とにかく本屋に来てもらおう、本屋って面白いね、と思ってもらわなければ話にならない、というのでしょうか、意外と横のつながりも盛んです。

もちろん以前からそういうのはあったのでしょうけど、最近はメールの普及で、かなり遠くの書店さん同士でも知り合いだったり共闘したりということが多くなっている気がします。

そんな動きを見るにつけ、さて、あたしには何ができる(?)と自問してしまいます。答えは出ないんですけど。

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