2007年8月 4日

オトシモノ

スカパー!でやっていた沢尻エリカ主演の映画「オトシモノ」を見ました。

エリカちゃんカワイイ!と素直に思いますが、きまじめな学級委員役なので、髪も黒、取り立てて飾ってなくて、最近の雰囲気からすると違和感とまではいいませんが、ちょっと違うなあ、と感じました。にもかかわらず、しっかり眉を描いているところが、まじめでおしゃれとかには無頓着な学級委員と合ってないような……。

お話はネットにもいろいろと出ていますが、沢尻エリカの妹のクラスメートが駅のホームで定期券の落とし物を拾い、その後行方不明になってしまう。数日後、同じように定期券を拾った妹も行方不明になってしまう。一方、沢尻エリカの同級生、若槻千夏も彼氏にもらったブレスレットが腕から外れなくなり、手首の色が変わってきてしまう(このブレスレットも実は電車の中で拾ったもの!)。さらに、電車の運転士、小栗旬も運転中にトンネルの中で女性の影を見て、運転士から落とし物係に異動させられてしまう。

で、結局どうなると、と言いますと、これらの落とし物は、そのトンネル付近で電車に轢かれて死んだ女性の持ち物で、当時妊娠中だったその女性の怨念が主人公たちに災いしているというストーリーです。ところが、話が展開していくと、その女性も実はトンネル付近で邪悪なもの引きずり込まれて死んだわけでして、その邪悪なものってのが、実はそのトンネルの地下深くが、妖怪だか悪霊だかを封印してあった場所だったという筋書きなんです。

さてこの映画、今をときめく沢尻エリカちゃんが無名の頃に出演した映画だというのならわかりますが、どうしてこういう映画に出たんだろう、という気がしちゃいます。だって、単なる女性アイドル映画の域を出ていないんですもん。死んだ女性の怨念がすべての原因なら、それはそれでよしとなるんですけど、その裏にまだ悪霊がいるとなると、あまりに荒唐無稽すぎてついていけないです。

若槻千夏はともかく、黒髪の小栗旬というのも見るぶんには面白いです。彼とエリカちゃんの恋愛物語に進まなかっただけマシですが、彼が超人的活躍をするわけではありません。この映画を見ると、沢尻エリカって演技うまいの(?)なんて思っちゃうんですよね。

彼女の表情とか演技力からすれば、ホラーは決して合ってないとは思いません。が、こういう荒唐無稽のホラーよりも、単なる怨念ばなし、あるいはサイコホラーみたいな方が絶対似合うと思うのですが。

この流れというわけではないのですが、ロバート・デニーロ主演の「ハイドアンドシーク」も見ました。これはもう一人の主演の女の子がかわいいです。精神を病んでいる、ちょっとエキセントリックな感じが出ていてすばらしいです。

この映画もネット上では意外と酷評されていますが、それでも私的には合格点でしょうね。確かにいろんな怪しい登場人物を出してきて見え透いた撹乱をしようとしているわりに、わかる人にはすぐにわかってしまう「ネタ」(=結局、デニーロが多重人格だったのね!)ですが……。

他の登場人物をこれみよがしに登場させるよりは、この父娘の関係にもう少し伏線を張った方が面白い映画になったのではないでしょうか? 一度見たら二度目は面白く見られない、というネットで見かけた評はその通りだと思います。

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