2007年5月20日

何がショックなのか?

数日前に会津で起きた、高校生による母親殺害事件。
 
自分の母親を殺して首を切断し、なおかつそれをもって自首してくるなんて、ちょっと普通の感覚では信じられない事件ですね。
 
さて、この手の事件、今回の事件でもそうでしたが、最近は心理学や精神医学などの専門家が学校へ出向いて、ショックを受けた生徒のケアに当たるということがしばしば行なわれます。
 
大事な取り組みだと思いますが、一体全体、どういうショックを受けるのでしょう?
 
と言うよりも、同じクラスならまだしも、クラスも違えば、顔も知らない、話したこともないような相手のことで、そんなにショックを受けるものだろうか、というのが素朴な疑問なんです。
 
あたしも高校時代にクラスメートがちょっとした新聞沙汰の事件を起こしたことがありました。同じクラスの人間が起こした事件です。当然、授業は自習になり、職員会議ばかりが開かれるような事態となり、自習とは言っても誰も教科書を開いているような状態ではありませんでした。
 
その時のクラスの様子と言えば、男子は暗く沈んでいて、女子は大部分が泣いている、って感じでした。その時にあたしは思ったんです。
 
事件を起こした男子は、それほどクラスメートと仲がよかったわけでもないのに、クラスのみんなはどうして、さも自分の親友に大問題が起ったかのように振る舞っているのだろうか、と。
 
もちろんその男子がクラスで村八分にされていたってわけではありません。ごくごく普通の生徒です。いじめられっ子でもなければ、クラスの人気者でもない、というポジションです。
 
その程度の浅いつきあいなのに、あんなに落ち込めるクラスメートを見て、あたしは当時不思議な気がしたんです。
 
こういった事件を起きて、他の生徒の動揺云々という話題が出ると、あたしは必ず自分の高校時代のこの体験を思い出します。
 

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