2006年12月 7日

出版社ウェブサイトの検索

ひところ、表紙ページを作っただけというホームページの乱造時代がありましたが、この一年くらい、各社ともコンテンツの充実、見栄え、購買意欲の向上にず いぶんと努力の跡がみられます。ブログが普及したことも理由のせいかもしれませんが、月に一度の更新ではなく、随時更新をしているサイトも多くなりまし た。

出版社のサイトも、そういった世間の潮流に乗ってかなり充実してきたと思います。フラッシュアニメを使ったトップページもありますし、独自の作者インタ ビュー、編集部・営業部員の声、内容のちょっとだけ立ち読み、などなど、ここへ来てウェブサイトにも力を入れている出版社とそうでないところの差が開いて きたような気もします。

別に出版社のウェブサイトに限らず、日本中のあらゆる分野で「格差社会」化しているとも言えますね(爆)。

さて、そんな出版社のウェブサイト、検索機能もずいぶんと充実してきました。数年前までは多くの出版社が独自の検索エンジンではなく日本書籍出版協会のウェブサイトの検索エンジンへリンクを張っていました。ところが最近は各社独自の検索エンジンを設置しているところが増えてきていると感じます。

ただ、あたし昔から思っていたことがあります。

この検索結果、各社どこも「いま売っている本」しかヒットしないんですよね。つまり「品切・絶版」の本はヒットしないんです。

これについては、歴史も古く、出版点数も膨大な出版社の場合、データ量が途方もないサイズになってしまうので検索に時間がかかり、かえって読者サービスにならない、という意見・反論が言われます。

もちろん、その通りだと思いますが、検索システムやパソコン、ネットの環境がシンポしている今、それほど時間がかかるのか、そんなにストレスになるのか、という疑問・再反論もしたくなります。

次によく言われるのは、「現在手に入らない本を載せていると、読者に紛らわしい」という意見です。これも画面で「品切・絶版」とかって表示しておけば済む 話で、そこも見ないで注文してくるのは読者の方が間違っていると思います。(品切・絶版の表示をしてないのは論外ですけど......)

これは、あたし個人的には絶版の本も載せて欲しいんです。そう思ってます。

あたし、そういう面では商売人、社会人と言うよりは、いまだに学生気分が抜けてなくて、出版社のサイトなどで本を検索する時って、買いたいとかって言うよりも「本当にその本が出版されていたのか確認したい」ということが多いんです。

論文を書いたり読んだりする時に、しばしば今は手に入らない本についても触れないといけない時がありますが、正確な書誌情報を知るのに、やはり本来の出版 社のサイトで検索できるとありがたいと思うのはあたしだけでしょうか?(もちろん、あまりに古いとその出版社自体が無くなっていますが......涙)

ふだんでも、それほど古いというわけではなく、せいぜい20年から30年ほど前の出版物(このあたりが、どの出版社でもたいてい品切!)に関する問い合わ せってあるんですよ。もういいお歳のベテラン社員ですと調べなくても覚えているんで答えられるでしょうが、あたしなんかですと入社前の出版物ですから記憶 も何もあったもんじゃありません。

読者にしても「確かに出版されていた、正確なタイトル。著者名がわかった」となると、図書館で検索するにしても、古本屋で探すにしても非常に便利になると思うのですけど、どの出版社もこういったことまでフォローした検索には乗り気じゃないみたいですね......


個人的にはこういう検索もあった方がいいと強く思っていますが、出版社で働く人間として考えた時に、「品切」って扱いの難しがあります。例えば「折を見て重版するけど今は品切」っていう本
もありますよね。売れまくっていて印刷が追いつかなくて一時的に品切って本もあります。

そういう「品切」と「もう古くて売れる見込みもないから重版する予定は全くない」という品切との区別です。これらを事細かく区分けしてデータにも反映させ ていくってのは結構手間のかかる仕事になりそうですし、そもそもどちらの品切にするかの判断を一つ一つしていかなければなりません。ウェブサイトなんかな ければ、そういう判断はその時その時でやってればよかったのでしょうけどね(汗)。

コメントする