2006年10月23日

民意

昨日行なわれた衆議院の補欠選挙。二つの選挙区とも自民党候補が勝ったわけですが、50パーセントがやっとの投票率ですから、公明党の組織票が大きくものを言ったのでしょう。

あたしは40パーセントそこそこの投票率かなと思っていたので、意外と投票率は上がったなあと思いましたが、この程度で満足してちゃいけないんですよね。

選挙の後、ほとんどの政治家(特に勝った方)は「民意が示された」って言いますけど、この投票率で「民意」と言いきってしまっていいのでしょうか? そりゃ確かに民意の表われでしょうけど、総意と呼ぶにはあまりにも低すぎる投票率……。もちろん民主主義は多数決原理ですから、多数をとったものを総意と見なすのが原則なんでしょうけどね。

最近のテレビ討論番組でも、評論家や司会者、タレントに突っ込まれると、政治家の皆さんはしばしば「我々は国民の選挙によって選ばれているのだから民意を代表しているんだ」的な発言をなさいますが、これも同じ。選挙区内の全有権者のどの程度の支持を得たんでしょうか?

特に気になるのは一票の格差。最近の判例で、裁判所は参議院の5倍程度の格差を違憲と見なさなかったような気がしますが、これも如何なものでしょう? あたし的には二倍を超えたら違憲、少なくとも国民の権利の平等が保証されていないと思うんですよ。そういう不平等な制度で選ばれた国会議員がいくら「選挙で選ばれた」と威張ってみたところで「バカみたい」と思えてきます。

そういえば、新幹線新駅の建設で揺れる栗東市。個々の市長選挙もあったみたいですね。結果は推進派の市長が勝ったようですが、反対・凍結派の二人の候補の得票を合わせると、推進派の得票を上回ってしまうらしいです。勝った候補(現市長の再選)は「これで推進という民意が示された」と言ってましたけど、民意は「阪大・凍結」の方が多いじゃないですか(爆)。

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