2006年10月29日

一書店限定復刊

昨日の朝日新聞夕刊に出ていた記事、

1書店限定復刊

啓文堂書店高幡店の志水店長の顔写真入りとは......(←いつもお世話になってます...v^o^)。

それにしても、書店が全部買い切るから復刊してくれるって、すごいですね。何がすごいって、復刊するということもそうなんですけど、そういう出版社との約 束(契約?)を認めてくれる啓文堂書店といい、書店との約束を実行に移す講談社といい、そういう方面に「すごいなあ」という感想を抱いてしまいます。

なまじ、この業界にいると、世間(本好きの人)からは「簡単でしょ?」と思われそうなことが、いろんなしがらみなどを先に計算しちゃって、やる前から「無理だよ」と考えてしまう癖がついているんですよね。情けない。

オンデマンドなんて言葉、もう初めて聞くようになってからずいぶんと時間が経ちますが、まだまだ全然「オンデマンド」じゃないってことを、この記事がいみ じくも示しているような気もします。そりゃ、いくらオンデマンドでも1冊、2冊だけ作るんじゃ、あまりにも費用対効果が悪いでしょうけど、せめて100冊 くらいってロットでは作れないものでしょうか?

いや、作れるのでしょうけど、そうすると価格がずいぶんと高くなっちゃって、買ってくれる人がいなくなっちゃうんですよね。このへんがジレンマというか、痛し痒しなわけでして......。


でも、こういう面白いこと、やっぱり書店とやっていきたいなあとは思いますね。昨日も神保町ブックフェスティバルで300円とか500円で本を売ってまし たけど、例えばどこかの書店にすべて1冊100円で買い切ってもらって自由に売ってもらうなんてできないものだろうかと、ぼんやり考えました。

もちろん、300円はおろか50円にしたって売れない本もあるでしょう。でも、1000円でも欲しいっていう本も中には混じっているはず。そんなの取り混 ぜて100円で買い上げてもらって販売してもらう、もちろん販売価格は書店の自由、いくらで売っても構いません、その代わり返品はダメ、本をお店に送る送 料も負担してね、っていうくらいの条件で。

今回、フェスティバルにはいろんな本を出しましたけど、本の選択権は書店側でも構いません。どうせ、在庫として計上していない本なので、断裁するとなった らそれなりに費用がかかるわけですし、それならたとえ1冊100円ででも売れる方が得ではないかと思うのですけど(倉庫の場所の節約にもなるし)。

こういうのって、ダメかしら?(←古書業界が怒る?)

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