ベケット
ベケットのシンポジウムが今日から早稲田大学で始まりました。
ベケットって誰? という人も多いでしょうね。ATOKでも、標準で「べけっと」と入力して「ベケット」に変換されるのでしょうか?
あたしの勤務先では何冊か本も出していますし、知ってて当然という空気なんですが、世間的には必ずしもメジャーな作家ではないと思いますが、如何でしょう?(このあたり、ごくごく普通の日本人と、外国文学を出している出版社の人間や外国文学好きな書店員の意識の隔たりというのは大きいかも?)
ただ、もちろん決して高ずかだけが知っている超マイナーな作家ではありません。すんごい作家と言っていいのだと思います。日本人に知られているかどうかって、教科書、特に小学校や中学の国語の教科書に載っているかどうかっていうのがキーなのかもしれませんね。だって魯迅がこれだけ知られているのも、教科書に「故郷」が載っていたからっていうのが大きいと思いますから(今も載っているのかしら?)。
話が横道にそれました。
このシンポジウム、かなり専門家向けの、なおかつ国際的で学術的なもののようですが、会場の受付脇で書物の展示をしてもよいという実行委員会側の配慮もあり、うちのベケット絡みの本を並べてみました。
で、午後からその展示場の係で半日会場におりました。参加者の方は皆さんまじめで、講演会がやっている時間帯は、受付のロビーには人っ子一人いません。スタッフが数人いるだけです。
ですので、合間の休憩時間が勝負なんですが、これもあまりロビーに出てくる人はいなくて、まあ実際のところ「売ろう」という意味での展示としては、全く成果がなかったと言えるかもしれません。
考えてみれば、このシンポジウムに参加されるような人はみんな、うちの本を持っているんでしょうね。大学院生なんかが本を手にとって見てくれたりしましたが、そういう人たちにうちからベケットの本が出ているということを知らしめることは十分できたのではないかと思います。(って、大学院にまで進んで、うちからベケットの本が出ているのを知らないなんてあり得ないと思いますが……)
というわけで、今日の午後は、そんなことで書店回りはお休みでした。お客もほとんど来ない店番なので持っていた文庫本がずいぶん読めました(笑)。
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