2006年8月27日

さすが書店員さん

先日書店回りをしていて、書店員さんから「いま、『エドウィン・マルハウス』読んでいるんです」と言われました。

新刊でもないし、最近何かで取り上げられたわけでもないのに何で(?)と思ったら、「新刊の『気になる部分』を読んで面白かったから、著者の岸本さんつながりで......」とのこと。そうそう、「エド・マル」は『気になる部分』の著者・岸本佐知子さんの訳書なんですよね。

こういう行為、つまりある本を読んで面白かったから同じ著者(訳者の場合もあり)の本を読むってのは、あたしなんかでもよくすることですし、多くの人もやっているんじゃないかと思います。

でも、最近の書店での本の売れ方を見ていると、そうでもないような......。

あたしの勤務先でも、はじめての著者ではない本をしばしば出します。前著がけっこう売れた本の場合、今回の本もそれなりに売れるだろうと思うものです。もちろん、書店員さんも前著が売れたという記憶がありますから、前著ももう一回追加注文して一緒に並べて売ってくれます。

でも、必ずしも売れ行きにつながらないんです。

もちろん、その逆も同じです。新刊が好調に売れているので、前に出ていた同じ著者(訳者)の本も並べてもらうのですが、引っ張られて売れるって感じ がしません。自分のところの本だけではなく、他社の本との間でも同様です。もちろん、売れる時もあるんですけど、本当に、ごくたまに、という感じがしま す。

あたしんところが出している海外小説というジャンルが特にそうなのでしょうか? 一点一点で売っていかないとダメって感じがしちゃうんですよね。書 店だって「これを読んだなら次はこれを読んでみて!」って感じで関連本を独自の審美眼で並べて工夫していますが、どの程度売れ行きに貢献しているの か......。(←そういう工夫もしなければ、もっと売れないのでしょうから、その努力にケチをつけるつもりは毛頭ありませんので、念のため)

毎回毎回書評頼みってのも情けない話です(T_T)。



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