西王母、逝く
この盆休みに飛び込んできた訃報。
お世話になっている書店員さんが亡くなられました。最近は体調を崩されて、半ば長期休養中のような感じでしたので、最後にお逢いしたのはもう数ヶ月前になります。
女性に対してこういう言い方(書き方)は失礼かもしれませんが、それなりのお年の方で(でも決しておばあちゃんじゃありません!)、この業界の大先 輩、大ベテランという印象でした。今、キーボードを打ちながら、ふと中国古典に出てくる西王母を思い出しました。あたしの勤務先から見ると西の方の書店に お勤めで、温かくみんなを見守っている、そんな感じが西王母と重なったのかもしれません。
三年前に突然営業部に配属になった私の書店回りなど、ほとんど営業の体を成していなかったでしょうけど、やさしく対応していただいたのが非常に印象 に残っています。いまだにろくな営業ができていない体たらくですが、じきに元気になってまた復帰されると思っていたのでショックでした。
今日、お通夜でしたので焼香だけでもとうかがいました。やはり包容力のある人柄を偲んで、多くの方が弔問に見えていました。あたしと同業の方も多数 いるようでした。こういうのを盛況といっては不謹慎かもしれませんが、書店員さんがよく使う台詞で言えば「今日は次から次へと版元の人が来るけど、どうし ちゃったの?」っていう感じです。でも今宵は版元だけでなく、書店員もたくさん来ていました。
今はとにかく謹んでご冥福をお祈りいたします。
コメントする