2006年4月21日

<ブン>じゃない<モン>!

日曜日のBSブックレビューにも取り上げられるということで、このところアゴタ・クリストフの『文盲』がよく売れています。

店頭でも動きがなかなかよいのですが、電話注文も結構あります。

「あのー、書店ですが、客注が入りましたので、お願いします。」
「書名はなんですか?」
「えー、ぶんもう......」
「??? えっ?」
「えっと、ぶんもう、あごたくりすとふじでん、っていうのですが?」

ここで、いや、そもそも最初に言われた時から「文盲」のことだとわかっているのですが、クリストフの名前が出てきた時点でもう間違えようがありません。

ただ、ここで

「あ、<もんもう>ですね?」

と、相手の(たぶんお客さんがそう言ったのでしょう)間違いを指摘するのも一つの方法ではありますが、多くの場合、そのまま流してしまいます。

かつて「荷風のリヨン」を「にかぜのりよん」と注文されることが多々ありましたが、一般日本人の言語レベルってかなり落ちているのでしょうか? あ たしが子供のころって、まだまだ文盲率って言葉が普通に使われていて(今は識字率って言うのかな?)、なので<文盲>って言葉はごく普通に耳に入ってくる 単語でしたけど、今こんな言葉(文字も)見たこと聞いたことないって人が多いのでしょうね。

ただ、最近のパソコンの普及を考えると、一生懸命「ブンモウ」ってカナ入力で検索してもヒットしませんよね? なので、やはり訂正してあげた方がいいのかしら(?)とも思ってしまいます。

ちなみに「盲目」っていう注文が入ったこともありましたが、流石にこれは「文盲ですね?」と聞き返してしまいました(笑)。

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