2006年2月16日

地元の本屋と大規模書店

昨日の朝日新聞と教の朝日新聞(それぞれ朝刊)に、小さな本屋の奮闘記(?)的な記事が載っていました。

出版業全体が不況に突入して、かれこれ十年近いでしょうか? ジャンル別では多少の明るい日差し(否、薄日?)が見えてきたところもあるようですが、全体的に見れば一向に夜明けが見えてこないですね。

特にターミナルなどに立地した巨大書店と、昔ながらの地元密着型小規模書店との死闘(暗闘?)は、かなり厳しいもののようです。

たまたま昨日の記事は、あたしが普段回っているチェーンが、半ば敵役っぽく書かれていたので、身近に感じながら読んでいました。それに取り上げられていた場所が大学生の頃まで暮らしていた場所のすぐそばでしたので、より身近に感じられました。

そんな感傷もありますが、一読して感じたのは、大型スーパーができるから昔からの商店街が滅びる、というかつてメディアでも盛んに取り上げられた話 に似ているなあということです。この話、もう二十年以上前の話ですよね? 二十年もあれば業種こそ違え、ノウハウなど学べるところは多々あったはず。今頃 ワーワー言ってるなんてちょっと遅いんじゃない、と感じました。もちろん、書店・出版業界という特性など、他とは異なる面もありますし、こういう問題は業 界全体で取り組まないと解決は図れないということも理解しているつもりです。

それでも、昨今ではコンビニ競争や弁当屋戦争など、書店業界以上に死闘を繰り広げている業種もあると思いますので、書店だけが特別なんじゃないと思います。

確かに仕入れなどで取次という存在があって、それがものすごい影響力を持っているというのは、他の業界ではフツーなのか異常なのかわかりませんが、 書店にも同情すべき天はたくさんあります。この業界が活性化するには書店だけじゃなく<取次>、そして<出版社>にも変わってもらわないと、完璧に時代に 取り残されるんじゃないか......そんな風に思います。

昨日の記事に対して今日の記事は、そういう小さな書店が力を合わせて頑張っている姿のレポートでしたが、こういう話には勇気づけられます。それにし ても、二日間の記事を読んで、読者はどこにいるのよ、と思います。結局は読者(と言うより本を買う側)にとってどういう本屋が便利か使いやすいかってこと が一番肝心なんだと思いますが、その部分が完全に抜けていました。そういう方向性の記事じゃないから仕方ないのでしょうが、そのあたりは物足りませんでし たね。

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