2006年2月11日

人の頭を見たいんじゃない!

今日は、午前中、東京国立博物館で開催中の「書の至宝」展を見に出かけました。既に一度、前半の展示で行ってますが、いくつかの国宝が展示替えになっているので、後半にも行かなければと思っていました。

さて、到着したのは10時少し前です。9時半開館ですから、まだそれほど時間がたっているわけでもないんですが、会場である平成館の前には、列が出 来はじめています。会場内はすごい人です。掛け軸や屏風のように上から吊してあるものはまだいいのですが、巻物や冊子形式のように腰の高さくらいの位置に 展示してあるものは、人が大勢いると見ることもできません。

それに、皆さん、書道が好きなのか、一品一品じっくり見ていますので、なかなか作品の前の黒山が無くなりません。次から次へと入場者がいるわけですから、山が大きくなることはあっても小さくなるなんて無理な話です。

熱心に鑑賞している人に対してはそれほど腹も立ちませんが、この手の展覧会って、書道教室などの人がグループで来ていたりして、そういう集団には閉 口します。なんて言うんでしょう、あまり周囲の人(自分たちグループ以外の人)のことに無頓着で、仲間内での割り込みなど、日常茶飯事です。

それに友達どうし、大きな声でしゃべってます。そりゃ、お目当ての作品が目の前にあれば、いろいろ語りたくもなるでしょう。でも、こういう人たち(えてして、中年から初老のおばちゃんたち)って、声が必要以上に大きすぎます。

こういうグループ、時々グループの先生とおぼしき人が一緒の場合があります。一緒と言うよりも先生が生徒たちを引率してきたと言った方が正しいのでしょう。後から来る人が滞って渋滞を起こしているのもおかまいなしで、列品解説などしている先生がいたりします。

「そんな講釈、図録に書いてあるんだから、そんな長々と、ここでやらなくてもいいじゃない!」

そう思います。もちろん、先生によっては物静かで、いかにも紳士といった風情の方もいて、そういう先生が率いる生徒さんってのは、比較的静かに鑑賞しています。やはり、日頃の薫陶のたまものなのでしょう。

書は人なり、と言いますが、ある意味このようないかにも書道教室の仲間たちという連中を見ると、「こいつら、一体どんな書を書いているんだろう?」なんて思ってしまうのは、あたしだけではないと思います。

それと、会場内で携帯電話を鳴らす人、鳴らすだけならともかく、その電話に出てしゃべっている人、言語道断です。即刻出て行って欲しいものです。


さてさて、展示を見終わり、11時半くらいに博物館を後にしました。そのまま歩いて鶯谷にある書道博物館へ行きました。ここも現在、東博と関連する展示を 行なっています。もう10年以上前の学生時代、先生に連れられて来ましたが、庭も建物もきれいに建て直っていて見違えるようでした。さすがに見学者は少な く、ここではゆっくり作品を堪能できました。

本当なら笹の雪で豆腐料理でも食したいところですが、そのまま新宿へ出てお昼を済ませ、ヨドバシカメラでオーブントースターを買い帰宅しました。

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