2011年1月 7日

2011年01月号

隔月で営業のあれこれをお伝えしてきたこのコーナーも次号からは三か月に一度になります。三か月ごとになると季刊と同じです。これからはもう少し季節の話題もお伝えできればと思います。

でも今回は今年、二〇一一年について考えてみます。毎年、年末年始になると、来年(今年)は有名人の生誕何年、没後何年になるだろうかという話題が上ります。五十年、百年など切りのよい年であればイベントが開かれたり、関連書が出版されたりと、世間も盛り上がり売り上げにも勢いがつくというものです。

さて小社に関係する著名人で言いますと、昨年「新訳全集」の刊行が始まったベルクソンが、今年でちょうど没後七十年です。七十年前ですから第二次世界大戦の終結前のことです。ベルクソンの注目度を考えると、もう少し最近の人かと思っていましたが、もうそんなに経つのですね。

2010年11月16日

2010年11月号

早いもので今年も残りわずか。デパートなどでは「年内休まず営業」の張り紙を見かけるようになりました。これを見ると、ああ今年も終わりなのかと思わされますし、気づけば半年に及んだ上海万博も終わっています。

我々が日々訪れる本屋さんも、来年のカレンダーや手帳がお店の一角を占めるようになり、嫌が応でも歳末の気分が高まります。気分どころか、本当にあっという間に大晦日が訪れるのでしょう。

でも、その前にもう一つ大きな行事、クリスマスが待っています。十一月になると、きれいに飾り付けられたクリスマス本コーナーが始まります。絵本など見るからに華やか本に混じって、フランス語やドイツ語の手紙の書き方の本もよく売れます。そして真打ち登場です。しばらく在庫切れだった『クリスマスの文化史』が新装復刊になりました。こちらも是非ご覧ください。

2010年9月 8日

2010年09月号

今年の東京の夏は久々の猛暑、酷暑でした。連日三十度はおろか、三十五度を超える日が何度もあり、かなり体力を奪われた夏でした。毎日のように熱中症のニュースを聞いていますと、営業に出ることは命懸けの仕事なんだと改めて思います。

そんな暑さもなんのその、営業に行けば、書店員さんは「こんな暑い中わざわざいらしていただいて...」と迎えてくれます。ただ書店内は冷房が効きすぎているのか、カーディガンを羽織っている方も多く、外の暑さと比べ実に不思議な光景です。

また自分でも涼をとろうと実践していることがあります。電車で体が冷え切っているうちに、駅から離れた書店へ向かう、汗だくで書店に入るのは失礼なので、ビルの上層階の書店へ行く時はエレベーターを使わずにエスカレーターを使う。ただし、涼むためだけに書店で長居はしないように、ここが肝心なところです。

2010年7月10日

2010年07月号

本紙が皆様のお手元に届くとじきに、書店店頭には上下巻の『毛沢東 ある人生』が並び始めることと思います。小社刊『ポル・ポト』のフィリップ・ショート会心の評伝です。スキャンダラスな一面をセンセーショナルに取り上げた毛沢東伝は数多出ていますが、本書は右にも左にも偏らない毛沢東伝の決定版です。

毛沢東が建国した中国は、〇八年に北京五輪、今年は上海万博と国家的行事が続いていますが、〇九年も建国六十周年、来年は辛亥革命百周年と、節目の年が続きます。今後も各社から中国に関する書籍が、例年になく大量に刊行されるのではないでしょうか。

そんな意識が頭の中を占拠していたからなのか、表紙に「MAO」と大きく書かれた写真集を本屋で見つけ、とうとう毛沢東の写真集まで出版されたのかと思ったら、それはスケートの浅田真央選手の写真集でした。
頁/4頁 |次頁最終頁