2012年10月27日

神保町ブックフェスティバル

今日、明日と神保町ブックフェスティバルです。かつての神田古本祭りといった方がわかりやすいでしょうか? あたしの勤務先も何年か前までは露店を出していたのですが、この時季は週末に語学の学会が毎週のようにあり、社員も減っている中、この種のイベントに人員を割いている余裕もなく、ここしばらくは参加しておりません。

ところで、そのような出版社が露店を出しているのか、来場者は知っているのか知らないのか、この数日、何本か問い合わせの電話がありました。別に「おたくは神保町ブックフェスティバルに出ているの?」と単刀直入に聞かれるわけではありません。「おたくの●●●という本が欲しいんだけど、そちらへ行ったら売ってもらえますか?」といった類いのものです。

あたしの勤務先は、現在、会社には本を置いていません。もちろん編集部や営業部の原本としての本は専用の棚に置いてありますが、いわゆるお客様が閲覧したりするようなものは用意していないのです。在庫はすべて倉庫に置いてあります。

本は本屋で買うというのが原則ですが、どうしても急ぐので買いに来ました、という方も、時々飛び込みでいらっしゃいますが、上に書いたような事情ですので売ることはできません。前もって連絡をいただければ、倉庫から取り寄せて用意しておくことは可能ですが、当日はほぼ無理なのです。

で、フェスティバルです。

たぶん、このフェスティバルのために地方から上京してくるのでしょうね。「こんど神保町の方へ行くから......」という前置きの電話を何本か取りました。マイナー言語の参考書など、都会の大型書店でないと揃えていないでしょうから、そういうものを探しに来られる方も多いようです。いずれにせよ「●●●という本を買いたいんですけど」と具体的な書名を言っていただければ、その本を倉庫から取り寄せて用意しておくことは可能ですが、「おたくの本を見たいんだけど」という漠然とした希望では現在のところ対応できないのです。

幸い、あたしの勤務先のすぐ側には三省堂の神保町本店があります。歩いて一分か二分程度の距離でしょう。この近さだから神保町へ行ったついでに寄ってみようとお客様は思われるのでしょうけど、その場で売るための本は置いていませんから申し訳ないところです。ただ、こちらとしては逆に「すぐそこに三省堂さんがあります。うちの本ならほとんど置いてありますよ」とご案内できます。ちなみにうちで買っても三省堂で買っても値段は同じです。出版社から直に買ったからと言って安くなることはありません。

あたしが取った何本かの電話は、今日明日と神保町へ行こうと思っている方の電話だと思われます。あたしが受けた印象はそうでした。ただ、倉庫から取り寄せないとならないということ以上に問題なのは、あたしの勤務先は今日も明日も営業していないということです。はい、フツーの会社と同様、土日祝日はお休みです。たとえ、倉庫から取り寄せたとしてもこの土日は営業していませんので、売りようがないのです。

まあ、電話の方は、上記のようなことを説明した時点で納得し、土日に買いに来ると言ったところまで話は進みませんでしたけど......。あるいは土日だけでなく、金曜日から、あるいは月曜日まで東京に滞在という方も多いのでしょうか?


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