2012年10月 3日

ラテンの嵐?

くどいようですが、『2666』が売れています。



嘘偽りはありません。本当によく売れています。たぶん、「こんな本、一回作ったら重版の可能性はないな。店頭から消えたら、もう手に入らないだろうな」という読者心理が働いて、「あるうちに買っておこう」という衝動となっているのではないでしょうか?

冗談? と言われそうですが、まんざら冗談でもない感じがします。もちろん海外文学ファンが待ち望んでいた作品、この作品ならこれくらいの出費は惜しくない、と思ってくださっている読者の方も多いのだと思います。できることなら冬のボーナスまで売れ残っていてね、と心の中で祈っている方も多いのではないでしょうか?

ところで、海外文学のコーナーがそれなりに充実している書店ですと、本書の回りには他にもたくさんのラテン文学作品が並んでいます。気づくと、ずいぶんと多いですね。

  

まずはボラーニョの既刊2作品。『通話』が品切れになっていますが、店頭にはまだ在庫している書店がたくさんあります。他にも

  

これらも比較的最近刊行されたものです。こうしてみるとガルシア・マルケスやボルヘスばかりではないラテン文学がにわかに勃興しつつあるのでしょうか? そう言えばこれもラテンですよね?



やはり、よく売れています。こういったブームの立役者として、この本があるのかも知れません。


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