2012年8月28日

いまこそ行きたい

韓国はともかく、中国学を学んでいたあたしにとって、やはり昨今の中国の反日デモは気になります。もちろん社会のいろいろな不満が、政府に対しては決して吐き出せないので、他のことを口実に吐き出しているのは理解できます。これまでの反日デモも、特にここ十年くらいはそういう性格が強かったと思います。

もちろん、中国人の心の中にある日本に対するわだかまりはそれなりに理解しているつもりです。いくら戦争という極限状態、狂気の中でとはいえ、日本軍に愛する人を殺された思いはそう簡単には消えないでしょう。でも、そういう意識と反日感情とは、やはり似て非なるものだと思います。

気になるのは、愛国教育と言ってしまえば問題を矮小化してしまいそうですが、ちょっとしたことで簡単にこのような暴動にエスカレートしてしまう国民性を育ててしまった中国のこの十数年来の教育のあり方です。一党独裁で自由な言論を封じ込めているので、どうしても客観的な見方、視点は育まれにくいでしょう。それでも冷静な論調をする人も大勢いるのに、そういう人たちを「漢姦」呼ばわりして寄ってたかって叩く風潮は、正常な議論を妨げるものであり、今後の中国の国際的な立場を悪くする結果になりはしないかと心配です。

で、とうとう外交車両までが襲われた北京ですが、そんなときだからこそ、いまの北京を、現在の中国を見に行きたいと思います。とても暇ではなく、お金がなくて行けそうにありませんが、ここしばらく行っていないので、この肌で中国を感じたいです。

次に中国へ行けるのはいつになるのでしょうか?

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