2012年8月10日

CHIグループ?

さて今週も無事終わりました。比較的涼しい日の続いた今週の東京。外回りも楽でしたね。明日からは盆休みです。土日に続いて水曜日までお休みです。

休みなると仕事を離れてと行きたいところですが、何だかんだと仕事のことを考えてしまったりします。ここしばらく、書店や他の出版社の人と話したことを改めて考えてみるとか......

なんといっても不景気です。書店を回っても、なかなか追加の注文が出ません。ほんの一握りの売れている本を除くと、できるだけ在庫を持たないようにしている感じがします。

が、それはそれで理解できます。出版社も初版部数を抑えて、在庫をできるだけ持たないようにしているわけですから。確かに一時的に効率はよくなりますし、本来無駄な部分が多かった業界ですから、そこを見直すのはよいことだと思います。でも、それを続けていくと、結局は業界全体の縮小に向かってしまわないか、という危惧もあります。もちろん、それが現在の日本の経済レベル、文化レベルからして適性であるというのであれば仕方ありませんが。

出版社って、本を無駄に作っているのでしょうか? 確かにどんな本だって、どこかに求めている人はいると思いますが、それ以上に作ってしまっていないかと問われれば、そんなことありませんとは即答できません。各社事情は同じだと思いますが、作って配本すれば、とりあえず目先の売上金額は伸びますから(爆)。

いろんなフェアとか復刊とか、正直に言ってしまえば、なんとか売上金額を上げる、昨年割れしないような金額を出さないといけないので、書店で実際に売れるかどうかはわからないけど、とにかく作って出荷するとい悪悪循環にはまってしまっているのですよね。それに付き合わされる書店も気の毒なことです。

ところで、業界の問題というと、必ず出る話題の一つに正味の問題があります。とりあえず、現在の再販制とか委託販売制度を変えずに、すべての出版社が正味を一律1割さげたとしたら、それで書店は元気になって、本が売れるようになるのでしょうか? たぶん、それだけではダメなんじゃないかな、という気がします。

また、これは前にも書いたかも知れませんが、日本って国土と人口の割りには出版社が多すぎやしないかと思いますが、どうなのでしょう? もちろんこの不景気ですから、書店同様、出版社も廃業や倒産しているところもありますが、他の業界のようにもっと合併とかって起きないものでしょうか?

銀行が、かつてはあんなにあったのに、いまでは大手は三つですよね? そこまで減らなくてもいいですけど、例えば出版社が全部で200社くらいになったらどうでしょう?(趣味的に、一年や数年に一冊出しているようなところは除いて)

筑摩書房と平凡社と岩波書店が合併して、CHIグループなんて、どうでしょう?

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