2012年7月25日

カーボン・アスリート

新刊の『カーボン・アスリート』は、その装丁やサブタイトル「美しい義足に描く夢」から、まずは書店のスポーツ・コーナーに置かれているようです。本書に登場する高桑早生選手、藤田征樹選手が、いよいよ始まるロンドン・パラリンピックに出場するので、話題としてもそちらのコーナーで展開していただけるのは願ってもないことです。

ただ、その一方、著者の山中俊治さんは、わが国のプロダクト・デザイン界の第一人者でもあり、著書『デザインの骨格』はプロダクト・デザインのコーナーに置かれている本です。「山中俊治さんの新刊が出たんだって?」という方面からこの本にアプローチされた方は、当然行きつけの本屋のスポーツ・コーナーではなく、デザインの棚を探しに行くことでしょう。プロダクト・デザインが理工書のコーナーにあるか、それとも芸術のコーナーにあるのかは書店によって異なると思いますが、いずれにせよ、まず「山中俊治」という名前ありきであるなら、出版社の営業としてはデザイン担当の方にも営業しないわけにはいきません。

なにはともあれ、どちらのコーナーで動きがよいのか楽しみでもあります。

また、義足というところに注目すれば、福祉医療とかリハビリといった医学書コーナーでの展開も考えられなくもないでしょう。これからの時代、松葉杖だってブランドものがあってもいいはずです。一流のデザイナーが手がけた義足を装着する人が、アスリートに限らずもっと増えてもよいのだろうと思います。

と、あたしが語るよりも、上記にリンクを貼っておいた著者のブログを是非ご覧ください。

そうそう、こんな本も併せて読んだら面白いかも知れません?

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