2012年5月26日

東海地区でした

先週の梓会の研修旅行については簡単に概略を書きましたが、訪問してきた感想を......

まずこの地区、丸善&ジュンク堂の新静岡店がオープンしましたが、とりあえず紀伊國屋書店、三省堂書店、旭屋書店といったナショナルチェーンが見当たりません。郊外には遭ったのかも知れませんが、文教堂やくまざわ書店、未来屋などもないようでした。つまりは、地元の書店が頑張っている地区、と言えるのではないでしょうか?

詳しいことはわかりませんが、商圏として見た場合、確かに既にMJ新静岡がある以上、これ以上ナショナルチェーンが出る必要性は感じられませんし、江崎書店や谷島屋、精文館といった地元の書店も毎日のように来ています、といった地元のお客さんで賑わっていました。郊外型、モール型の書店は、どの地方へ行っても似たようなものですが、市街地・繁華街にある昔ながらの書店というのは、独特の空気が漂い、得も言われぬ時間が流れていて、そこにいて気持ちのよいものです。

書棚の品揃えに関して言えば、出版社によって言いたいことはあるでしょうし、書店員の目で見ても意見したくなるところはあるでしょう。ただ千坪を超える売り場に、ありとあらゆる本を並べるだけが本屋ではないですし、これはというものを見せてくれる、きちんと棚に置いていてくれる、それだけで十分だと思います。

そういう意味で地元の書店の、地元ならではの歴史に培われた味わいを感じることができました。ふだん東京にいて紀伊国屋やジュンク堂と言った巨大な書店を日常的に訪れていると感じられない、いわゆる「本屋」というくうきと言うのか、匂いと言うのか、そんなものを吸えた気がします。

どの研修でもそうですが、短い時間で店舗を見学するだけですので、あまり外商や直販についてはうかがう機会もありませんでしたが、それでも地元の書店ならではの外商の取り組みや営業の工夫について、そこまではナショナルチェーンでは手が届かない、という面も垣間見られたように思います。

そうそう、唯一の息抜き、観光として立ち寄った豊川稲荷が神社ではなく寺院だと、以前何かで読んだ記憶がありましたが、ガイドさんに言われて改めて思い出しました。平日だからなのか、あまり観光客はいませんでしたし、門前も閑散としていました。

それにしても、寒山寺ではなく、舘山寺があるとは! 寺には行きませんでしたが、なかなかの名刹のようですね。

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