2012年1月13日

イタイよ、代官山!

昨晩は代官山のツタヤ石川直樹さんのトークイベント&サイン会でした。(石川直樹って、サッカー選手にもいるのね!)

昨年オープンし、なにかと話題のツタヤ(蔦屋と書くべきか?)すが、あたしの担当地区ではないので初の訪問でした。と言うよりも、代官山という街自体、初めて行ったというのが正確なところです(汗)。

まあ、確かにあたしには代官山なんて似合わないかもしれないわね、と思う反面、世間で話題になっているスポットだから行ってみるなんて、いかにも田舎から出てきた人みたいじゃないですか。生粋の東京っ子は東京タワーだってほとんど行ったことないんですよ、と負け惜しみ?

さてツタヤですが、繁盛しているのかどうかはわかりませんが、お客さんは多かったです。昨夜のイベントのためかもしれませんが、多くの人で賑わっていました。老若男女という感じではなかったですが、店のコンセプトには合っているのかもしれません。ただ店内は広いようでいて、通路は狭く、特に脱いだコートを手に持っているこの時季、回遊性はあまりよくない気がします。

あ、そうそう、今朝の「めざにゅー」の町歩きのコーナーで代官山が取り上げられ、このツタヤも一番最初に紹介されていました。昨日の今日ですから、ちょっと驚きました。レポーターは元ミス立教かつその年のミスオフミスにも輝いた高見侑里ちゃん。できることなら、代官山の街で彼女と遭遇したかったと思います。

で、また戻ってツタヤのことですが、お店の中は、この数年来はやりのコンセプト型、提案型の書店にちょっぴりビジネステイストと言いますか、コンビニエンスな面を取り入れた、つまり恵文社一乗寺店をもっと大規模にして、そこにツタヤテイストを混ぜ込んだような店です。

この手の業態って、暴論かもしれませんが、ヴィレッジ・ヴァンガードが広めた感はありますね。もちろん、それまでにも「こだわり」の本屋はあったわけですが。方向性に多少の違いはありますが、ある意味、往来堂とか松丸本舗などは、その完成形と言えるのかもしれません。

あたし自身は、ああいうお店があることに異論はありませんが、好きなのは紀伊國屋書店とかジュンク堂書店のようにオーソドックスに本を並べている書店の方です。そういうお店がフェア台やエンド台などで面白い陳列をしているのが好きですし愉しいと思いますが、店ごと全部ああなってしまうと、合う合わないがはっきり分かれるのでどうかなと思ってしまいます。

もちろん、あたしがそう思うのには、こういったお店は店側の力量こそが試されるのであって、出版社の営業が営業できるようではダメでしょう、という仕事目線が色眼鏡になっている面はあると思います。客として行くぶんには面白いけど、営業に行ってもなあ、ということです。もちろん、だからといって営業に行かなくてもよいというわけではありませんが......

ところで代官山です。

最初にも書きましたように、処女地です。行く機会なんてこれまでありませんでしたし、今後もあるとは思えません(笑)。そして駅とツタヤを往復しただけ、それも夜なので暗い夜道を歩いただけの印象でしかありませんが、いかにもオシャレな街を気取っていますね。胸くそ悪い、という表現は言い過ぎとしても、それに近いものを感じました。

道すがらは洋服屋(←ブティックとかセレクトショップと呼ぶのか?)が圧倒的に多かったですが、代官山だから「オシャレな店」と呼ばれるのであって、もしこれが地方都市の寂れた駅前商店街にポツネンと一軒だけあったとしたら、「なんかこんなところで必至になって東京っぽさをアピールしちゃって、なんかイタイよね」という感想が聞こえてきそうな店に見えました。

「お前なんかに何がわかる、ちらっと通っただけで、どうしてそんなことが言えるんだ。それにそれぞれの店にはそれぞれの店のこだわりだってあるし、お前の言っているイタイ店とは似て非なる、いやまるっきり似てもいないんだぞ!」とお叱りを受けそうです。

確かに、素材にしろデザインにしろ、よくよく見れば、たぶんさすが代官山というものが置かれているのでしょう。でも、そういうことがわかる一部の人にだけ向けて商売してていいわけ?(←あっ、代官山ならいいのか) 服とかよくわからない人の素朴な第一印象ってのも大事なんじゃないの、と言い返したくなります。もちろん、昨晩、目についたお店に入って、お店の人とこういうやりとりをしたわけではありませんが(笑)。

ところで代官山と言うくらいですから、山とは言わないまでも丘くらいはあったのでしょうね? どのあたりが本来そう呼ばれていた場所なのでしょうか? そんなことを思いながら歩いていました。

そういえば、駅へ戻る道で、ティッシュ配りではなく、パン配りをやっていました。近所のパン屋さんの新商品の試食だったようですが......


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