2011年12月16日

四六判宣言

四六判ってご存じでしょうか?

本の大きさを言うときに使う言葉です。コピー用紙とかレポート用紙などでは「A4判」とか「B4判」といった言い方を使いますが、四六判というのは書籍独特の大きさの単位です。

具体的な寸法で言えば、「188mm×130mm」となりますが、そんな風に言われてもわかりませんよね? ふつうの単行本の大きさが四六判です。たぶん、日本独特の寸法ではないでしょうか?

デフレの世の中、この十年の間に、たくさんの出版社が文庫・新書を出し始めました。単行本に比べて安い文庫本や新書の方が売れる、売りやすいという世の流れに沿ったものなのでしょう。二、三十年前の書店と比べると、たいていの本屋では文庫・新書売り場が広がっているはずです。

しかし、単行本だって文庫・新書に押されっぱなしではありません。小説など「少し待てば文庫に落ちるから、無理して高い単行本を買う必要はないよ」なんて言われて方をします。「文庫に落ちる」という言い方が表わしているように、出版業界では単行本の方が格が上、という意識が根強いです。

格が上か下かという議論は置いておくとして、画一的な装丁になりやすい文庫本に比べ、単行本の方が装丁にも著者のこだわりが見え隠れするのは確かでしょう。あえて文庫版を出さず、単行本一本で勝負しているものもたくさんあります。有名なところではガルシア・マルケスの『百年の孤独』など、その代表例かもしれません。

しかし、こういうのは稀な方で、あんなにヒットしたのに一年たつか、たたないかでもう文庫版が出るの(?)という作品が増えています。

しかし、そんな文庫本全盛の世の流れに異議を唱える11の出版社が、「単行本でしか読めない本がある」としてフェアを続けております。題して「四六判宣言」、もう10年以上続いている企画です。

この企画では、時々、グッズを作ります。今年はこれ、タイピンです。別にネクタイを留めなくても構わないのですが、ちょうどよいので付けてみました。右側に写っているのは、やはりグッズのしおりです。



しおりの下の方でパンダを投げ飛ばしているシロクマンですが、別に文庫大手の某社のキャラクターをいじめているわけではありません。タイピンのシロクマンが、柄のパンダをいじめているように見えるのも、あくまで気のせいです。他意はありません(汗)。

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