2011年12月14日

イギリス英語

今日は『ニューエクスプレス イギリス英語』の見本出しでした。語学好きには大人気の<エクスプレス>シリーズの最新刊です。

ところで、今回の見本出しの準備をしていて、ふと思いました。「イギリス英語」って、なんかおかしな表現じゃない(?)と。

例えば、語学書でよく見かける「ブラジルポルトガル語」というのは、「ブラジルで使われているポルトガル語」という意味です。本国ポルトガルのポルトガル語とは、ちょっと違うからこそこういう表現が生まれるのでしょう。「エジプトアラビア語」も同じ理屈です。(←アラビア語を代表する国がどこかはよくわかりませんが......)

 

でも、「イギリス英語」っていうのはおかしいでしょ、よく考えてみると。英語はイギリスが本場なわけですから。つまりは「ポルトガル・ポルトガル語」って言っているようなものです。そうじゃありませんか?

なので、むしろ「アメリカ英語」とか「オーストラリア英語」という表現がもっと流通すべきだと思うのです。でも経済力・政治力そして軍事力のなせるわざでしょう。英語と言えばアメリカとなってしまっています。最近あまりに見かけなくなりましたけど、「米語」っていう言い方もありましたね。

ちなみにグーグルで「米語」と検索すると「約 753,000 件 」、「イギリス英語」だと「約 5,130,000 件」で、米語よりははるかにイギリス英語の方が多いのですね。

庇を貸して母屋を取られる、とはこのことを言うのでしょうか?

しかし、現実問題として『ニューエクスプレス 英語』『ニューエクスプレス 米語』という商品がシリーズにラインナップされたらどうなのでしょう? 案外この方がすっきりしていてよいのでしょうか? たぶん「英語」と「米語」が揃えば「英語」はイギリスの英語なんだなと理解してもらえるでしょうが、もし「米語」の刊行が遅れて、しばらく「英語」しかなければ、それを「イギリス英語」だと思う人はほとんどいないのでしょう。

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