2011年12月31日

お節!

いよいよ大晦日です。つまり明日は元旦です。昨今はどのくらいの家庭で、昔ながらのお節料理を作っているのでしょうか? デパートなどの出来合いのお節もそれなりに人気ですよね。

わが家は、あまりお節料理らしいものは作りません。あたしが好きでないことも理由の一つですが、やはり二日から近所のスーパーも営業していますし、コンビニのように年中無休のお店があっちこっちにあり、保存食としてのお節料理に魅力を感じませんので。

ですので、うちではお雑煮と、ちょっとした煮物、それと厚焼き卵や紅白かまぼこといったところが食卓に並ぶだけです。なにせ、あたしが大晦日もほぼいつも通り晩の9時すぎには寝てしまいますし(←ですので、紅白はもちろん最後まで見ませんし、年越しそばも食べません)、元旦の朝も6時すぎには起きますので。そして、起きたらいつも通り、トーストを焼いて食べるという朝食です。ここ十数年、いや数十年来変わることのない風景です。

仕事があるときも休みのときも、たとえ正月であっても、基本的に生活のリズムやスタイルを変えないのが習慣となっております。

ただ、ここ何年か、母がデパートなどの通販のお節を買ったりすることがあります。母と二人きりなので、それほど量の多いものは頼みません。今年は年末から元日まで妹夫婦が来ていますが、例年どこかへ年始のあいさつに行くこともなければ、誰かが訪ねてくるということもありません。至って静かな正月です。

あたしは上に書いたような生活なので、除夜の鐘を衝きに行くこともなければ、初詣に行くこともありません。もちろん、誰かに初詣に誘われることもありません。基本的には自宅に引き籠もっています(笑)。今年も同じでしょう、たぶん2日に東京国立博物館へ展覧会を見に行く以外は。

そんな正月ですが、今年は母があるお節料理を通販で見つけました。それは先日京都で行った「道楽」のご主人が監修したお節料理です。



輸送用の箱から取り出すと、こんなふうに風呂敷に包まれております。



風呂敷を開けると、お重が出てきます。三の重まであります。



「道楽」のご主人手書きのメニューが入っています。



お重の中はこんな感じです。明日からの正月に賞味させていただきます。とても愉しみです(笑)。

休日モードになれ?

正月休みだというのに、書店営業をしている夢を見てしまいました。それも、あまり縁起のよい夢とは言えない内容です。

とある書店に営業に来ているあたし。書店の様子は見たことがありません。具体的にあたしが日ごろ訪問して知っている書店のどれかではないようです。どこぞのデパートかショッピングモールの中にある、ワンフロアの書店で、そこそこの広さがあります。

それなりの大型書店なので、人文、文芸、芸術、語学とそれぞれ担当の方がいるはずなのに、年末のこの時季だからなのか誰もいません。ようやく見つけた担当さんはレジに入っていててんてこ舞い、レジも長蛇の列。ある担当の方はイレギュラーの休みと聞かされ、また別の担当の方はちょうど休憩に行ってしまっているとのこと。

なんか、実際の営業でもしばしばあるシチュエーションです(汗)。来年もこんな調子なのでしょうか? で、年末の忙しい時季に来てしまったこちらも悪いんだと思い、別の店に向かおう、今からならあそことあそこへ顔を出せるな、などと頭の中で次の予定を組み立てながら店を出ようとしていると、ある店員さんから「待ってください、いま休憩から戻ってきました」と声がかかりました。

あらら、せっかくこの後の予定を組み立てたところなのに、ここで時間を取られたら予定が狂っちゃうなあと思いましたが、そこは夢です。この場面をもう一度見直すことにしました。あたしは夢の中でそういう芸当ができます。

なので、声をかけてきたその店員さんに声をかけられないように(?)、そそくさと隠れるようにその店を後にしたのでした(笑)。

次に向かった書店は、なぜかわかりませんが港付近にありました。神戸か横浜とおぼしき港です。ただ豪華客船が停まっているような港ではなく、漁港といった雰囲気です。早朝ならば荷揚げされた魚介類の競りが行なわれそうな吹きっさらしの生臭い場所です。

もう日も沈んで暗くなっているその漁港に、男性が数名たき火を囲んで座っています。この時点で、ここはどう見ても書店ではないのですが、なぜかあたしは住所だけを手がかりに、このあたりに書店があるはずだと思い込んで来てしまっているのです。

その男の人たちに近づいて書店がないか聞こうとすると、その男たちは何かを慌てて仕舞い込み、あたしと目を合わさないように逃げてしまうのです。なにやら犯罪の臭いがします。厄介なことに巻き込まれてはかなわないと思ったあたしは、港からゴムボートに乗って海にこぎ出し、もっと人が大勢いる客船の桟橋の方へ向かいましたが、そこでストーリーは終わっています。明かりを目指して波に揺られているあたしが最後のシーンです。

その次はいきなり、何かの研修旅行に参加しているあたしが登場するのですが、とりあえず旅装を解いた旅館、あたしの部屋の窓の外は別のビルの窓があって、中ではサラリーマンが仕事をしています。その部屋にはなぜかカーテンがなく、あたしの部屋はそのサラリーマンたちに丸見えです。こんな部屋は変えて欲しいと、旅館の人に頼みに行くと食事の時間だと言われ、バイキング形式の食事を取る羽目になりました。

が、あたしが料理を取っていると、食堂の人らしき男性が、「それはバイキングのメニューには入っていない、別料金だ」と言ってくるのです。たくさん並んでいる料理のうち、いくらかはバイキング対象外のようですが、その目印がわかりません。しかし、他のお客はきちんと理解しているのか、バイキングのメニューだけを選んでいるようです。しかし、同じメニューをあたしが取ると「それはダメだ」と言われます。

いったい何を食べればいいんだ、と途方に暮れて夢から覚めました。

相変わらず、理解不能な夢を見ているあたしでした。

2011年12月30日

誰かいないのか?

昨日のお出かけはダイアリーにも書いたように『幸福論』を買うのが目的だったわけではなく、この年末に妹夫婦が甥っ子、姪っ子を連れて遊びに来るので、そのための準備という目的がありました。で、その準備というのがこちらです。



はい、買ってしまいました。プッチンプリン! ただ、お店で最初に発見したときには料理書のコーナーに置いてあったのですが、昨日はそこには置いていなくて、「ああ、そこそこ売れているって言ってたから、全部売り切れちゃったのかしら? あるいはクリスマスまでの販売だったとか?」などと思いつつ、しばし店内を彷徨。

こういう時、ふだん営業でお邪魔している書店というのは気安いもので、顔見知りの書店員さんを見かけたので聞いたところ、店内の別の場所に展示されていました。売れるから、もう少し目立つ場所、人通りの多い場所に昇進したようです(笑)。

それにしても、年末はバイトが休みがちになるからなのか、店内はお客さんの人数に対して店員が少ない感じがします。どこもそうなのでしょうか? 「おーい、誰かいませんか?」という感じです。あたしなど、こういうくだらない問い合わせですからよいようなものの、もっと真面目な質問がしたいお客さんがいても、肝心の店員さんがいなければ質問のやり場に困りますね。ただ、昨今はどこの書店も似たり寄ったり、店舗が大型化してきている分、店員の少なさが余計に目立ちます。



さて、ようやく買ったプリン、ケースの上に小冊子が載っていて、プッチンプリンの歴史が書かれています。これがあるからなんとかISBNを持つ書籍ということなのでしょうか? 牛乳を1リットル使うようです。いったい何人前作れるのでしょうか? もちろん、このケースまるごとで作ることも可能なようで、ケースの底には「プッチン」とやるレバーのごときものが付いています。

姪っ子、甥っ子と作りますか! 冷やすのも大変そうですが......(笑)

2011年12月29日

幸福を求めて

11月にNHKの番組でアランの『幸福論』が取り上げられてから、あたしの勤務先から出しているUブックス版『幸福論』の売り上げが好調です。番組は11月中に4回にわたって放送され、再放送も含めると各回3回ほどなので計12回も放送されたのですが、12月に入ってからも売り上げ、注文が止まりません。

ただ、世間には『幸福論』がたくさんあります。アランの『幸福論』だけでなく、他にも「幸福論」と名づけられている本はたくさんありますが、とりあえずはアランの「幸福論」がNHK効果でよく売れているようです。そんな中、いくつかある『幸福論』の中で、あたしの勤務先から出しているものが他社版と比べて優れているのか、読み比べてみようと思いたちました。

で、正月休みに入った初日の今日午後、野暮用もあって立川へ行ったついでに、営業でもよくお邪魔しているオリオン書房へ向かいました。お目当ては、岩波文庫角川ソフィア文庫集英社文庫の『幸福論』三冊です。ディスカバーのはとりあえず除外しました。

さてノルテ店。岩波文庫は簡単に見つかりましたが、他の2点は見つかりません。仕方なく店内の検索機で調べると「在庫なし」とのこと。やはり売れているのだろうか、と気になりました。ちなみに、Uブックスは「在庫あり」でした。なんか、一番地味な2点はしっかり在庫があって、いかにも売れていそうな2点が「在庫なし」とは皮肉なものです。

やむなく、岩波文庫だけ購入してルミネ店へ。やはり岩波文庫とUブックスはありますが、残る2点のうち角川版しかありません。集英社版はやはり「在庫なし」でした。うーん、やっぱり売れているのか、集英社版、という感じです。ここでは角川版のみを購入して店を後にしました。

さて、読み比べですが、とりあえずは外回りから入ろうと思うので、一両日中に集英社版を入手してからにしようと思いますが、帰宅後まずはアマゾンで在庫状況を見てみました。アマゾンではUブックスも含めた四種、すべて在庫ありのようです。念のため紀伊國屋書店、ジュンク堂書店の在庫を調べてみましたら、両チェーンとも岩波文庫はそれなりに在庫していますが、在庫のない店も数店。たぶん、最初から岩波文庫を置いていない小型のお店なのかも知れません。

集英社、角川、Uブックスについては、主要店では複数冊在庫していますが、それ以外の店舗では在庫切れになっているところが目立ちます。三種類ともどれも在庫状況は似たり寄ったりで、このあたり担当者が気づいて補充をしているかどうかが分かれ目になっているようです。ちなみに、ディカバーのはジュンク堂は主要店意外にはあまり在庫していないのに対し、紀伊國屋書店はどのお店も満遍なく置いている感じがします。

しかし、NHK効果でこれだけ売れているのに話題になっているのに、その時流に乗って書店は売ろうとしないのでしょうか? いや、それを言ったら出版社側がどれだけ営業しているかということも問われるのでしょうけど、せっかくのチャンスをみすみす逃している気がします。特に震災のあった今年、やはり「幸福」というのがキーワードになっているように思います。そりゃ確かに、「なぞとき」や「タニタ」と比べれば売れていると言っても部数はたかが知れていますけど......

で、一つ気になったのはこれらの『幸福論』が置かれている場所です。

我々が営業をしているお店では、人文担当の人が人文書コーナーにも『幸福論』を置いてくれていますが、一般にはUブックスは文芸書、海外文学の棚に置かれていることが多いようです。ところで、自分が『幸福論』に興味を持ったとして、どこの棚へ探しに行くでしょうかね? それを考えると人文書なのか、自己啓発なのか、微妙なところです。あたしはNHKの番組を見ていないのですが、あの番組での紹介のされ方次第でどの棚に置くかも変わってくるのではないでしょうか? もちろん入り口付近の目立つところに「<幸福論>コーナー」を設けてくれるとありがたいのですが。

そして、岩波、集英社、角川はどれも文庫ですから、どのお店もほぼ100パーセント、文庫コーナーに置かれています。ディスカバーのは自己啓発コーナーにに置かれていることが多いですが、判型が単行本なので人文書コーナーに置かれていることもあります。いずれにせよ、これら数種類の『幸福論』を、棚の違いを取り払って一か所に並べている書店は皆無と言ってもいい状況です。棚管理の都合で仕方ないとはいえ、まだまだ「<幸福論>を売ろう」という流れができていない、我々の営業力の至らなさを痛感させられます。

そもそもあたしはこれらの「幸福論」が出ていることを知っていて、また普段から仕事で書店に行っているからいいですが、そうでない人が『幸福論』を探しに書店に行ったとして、あるものは文庫コーナー、あるものは文芸コーナー、あるものは人文書コーナー、あるものは自己啓発コーナーに置いてあるなんて、同じ本なのにおかしくないですかね?

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