2011年11月22日

市場調査

市場調査という言葉を知ったのはずいぶん前のことですが、実際にどんなふうに行なわれているのかはよく知りません。本を出すときにも、そういう本が求められているのか、どの程度売れる見込みがあるのか考え検討しますが、特に市場調査などをして値段や部数を決めているわけではありません。

本屋が開店する場合、果たしてその場所で本は売れるのか、人の流れはどうなのか、近隣の競合他店はどうなのか、といったことが検討されているのだと思いますが、実際のところ客観的に見て、本当に「いける」と判断して出店しているのでしょうか?

別に出版業界を非難しているわけではありません。ただ漠然と、他の業界はもっとシビアな市場調査をしているんだろうなと思っていただけです。

思っていたと書きましたが、過去形で書いたのには理由があって、最近は「案外、杜撰なのでは?」と思っているからです。

わが家の近所に数年前、回転寿司のお店が出来ました。主要街道沿いではありませんが、それなりに交通量のあるとおりに面していて、駐車場も十分にありました。ただ、名前の知れた大手チェーンの回転寿司屋ではありませんでした。

そこが2年くらい営業していたと思ったら、結局閉店してしまいました。そして、建物はそのまま、内装に手を入れて再オープンしたのは焼き肉屋です。ヴァイキング形式のお店でしたが、こちらも聞いたことのないチェーンでした。こちらもオープン当初の土日やよかったのですが、その後は平日の昼間は閑散としていて、土日の晩も「こんな客数で大丈夫か?」という状態でした。

案の定、一年と持たず、この夏とともに閉店しました。こうして見てみると、オープンに当たって、全然市場調査をしていなかったのではないかと思います。地主側とすれば、税金を払わなくてはならないので、とにかく何でもいいから出店してくれればそれでいい、という考えなのでしょうか?

このお店、駐車場はそこそこ広く、その一角にはコンビニのサークルKもありますから、全く場末の人も来ないような立地ではないのです。

あたしは市場調査の専門ではありませんが、素人目にも焼き肉屋など流行るわけがないと思えました。この土地の隣は幼稚園です。周囲には小さな子供を持った若い夫婦も多い土地柄です。あくまで素人の考えですが、お母さんたちの社交場としてファミレスがオープンすれば十分はやると思います。焼き肉屋や回転寿司では、ちょっとお茶することもできませんが、ファミレスなら可能です。そういうことをしそうなお母さんたちはたくさんいます。比較的近い場所にサイゼリアはありますが、もう一軒あっても悪くはないと思います。

もちろん、ファミレスにするには、建物から建て直さないとダメでしょうから、地主なりお店なりがお金を出すかどうか、そこが問題ですけど、専門家ではないあたしはファミレスを推します。もちろん、時には自分が食べにいきたいと思いますので。

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