2011年10月 8日

海外文学の並べ方

熊本で見学した図書館の海外文学の棚は、完全な作者の名前のアイウエオ順に並んでいました。国別ではないのですね。これって、確かに海外文学に詳しくない職員の人にも管理しやすいですけど、そもそも作者の名前をどう判定するのか、という問題も起こりえます。

日本人のようにはっきりとした姓と名の区別がある国というのは世界の大勢ではないみたいです。もちろん欧米のように姓名ではなく、名→姓の順のところもありますが、とりあえずは書籍の奥付を見て決めているのでしょう。

これはこれで一つの管理面から見た並べ方の方法だと思いますが、図書館に来た人がフランス文学に興味を持っていて、なにかフランス文学で面白そうな本はないかな、という目的が来館された場合には全く対応できませんよね。検索機でフランス文学と入力して、リストアップされた本をあっちの棚、こっちの棚と行ったり来たりしながら探さないとならないのでしょうか?

でも、この熊本の図書館は、いわゆる企画コーナー、書店で言うところのフェア棚があります。時には、アイウエオ順に並んでいる書架からフランス文学だけを集めてきて並べる、その時も時代順に並べるなどの工夫をして並べれば、来館者にも興味を持ってもらえるのではないでしょうか? そういうときにフランス文学入門的な本ももちろん側に置き、できればフランス史やフランス芸術の本なんかも何冊か並べると展示の幅が広がって、より来館者にアピールできるのではないでしょうか?

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