2011年10月 3日

はじめまして

新刊『〈起業〉という幻想』が、なかなかよいスタートダッシュです。

と言っても、アマゾンで、なんですけど。

この記事がきっかけなんだと思いますが、発売前から予約が多かった模様で(←詳しいことは不明)、順位も3桁でした。

ところが、リアル書店では、まだそれほど目立った動きと言うほどではありません。まだ配本数日、有名作家の待ち焦がれていた新刊でもあるまいし、そんなにすぐ売れるわけないよ、という書店員さんの慰めももっともです。

が、では、こういうネットで動きがよいものって、リアル書店にも波及するのでしょうか? それとも波及しないのでしょうか?

なんとも言えないですよね。

では、質問を変えて、波及する場合と波及しない場合の違いって何処にあるのでしょう? それがわかれば、この本が今後リアル書店でも売れるようになるのかならないのか見えてくるというものです。

しかし、これも明確な指標があるわけではないようです。そもそも、そんなものがわかったら出版なんて楽な仕事になってしまいます。やはり、出版は水ものなのでしょうか?

ただ、やはりこのジャンルですから、日経新聞に書評が載ったり、ビジネス系の雑誌で取り上げられると動きがよくなると聞きました。また、今回のきっかけの記事もそうなんですが、単に書評が載るだけではダメで、むしろビジネス書の世界に影響力のある人が書いてくれないと大きな動きには結びつかないみたいです。そういう人が書いてくれるのであれば、大新聞の書評でなくとも、その人個人のブログでも十分影響力があるようです。

いずれにせよ、あたしの勤務先では、このジャンルは未知の部分が多く、何をやるにも五里霧中、暗中模索です。最近でこそ、歴史ではなく海外事情ジャンルに置かれる本が増えてきて「社会」担当の方と話す機会が増えましたが、この本の場合、書店によっては同じ「社会」担当でも、海外事情・各国情勢とは担当者が異なる書店が多いみたいです。

本当に慣れません。

このところ、はじめまして、と挨拶をすることが多くなりました。「えっ、ビジネス書なんて出してましたっけ?」と言われることもざらです。なので説明をすると、「ああ、この前、入荷しました。おたくの本だったんですね、気づきませんでした」と言われます。そりゃそうでしょうね。

人文や海外文学、語学書ではそれなりに知られていますけど、ビジネス分野は全く出していませんでしたから。

なので、こういう本、どのような動きをしたら要注意なのか、そういった経験則もなければ勘も働きません。「はじめまして」のあいさつと共に、「いろいろ教えてください」と付け加えるのが癖になってしまってます。

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