2011年9月25日

湖畔

昨晩、テレビ東京系の「美の巨人たち」で、黒田清輝の「湖畔」を取り上げていました。

黒田清輝と言えば、日本洋画界において避けては通れない偉人ということくらいしかしりませんし、たぶんパッと思い浮かべられる絵も、今回の「湖畔」と、あとは「読書」くらいしかないのですが(汗)。そもそも、花田清輝とごっちゃになってしまうような、情けない知識しか持ち合わせていないと言った方がいいかもしれませんが、そう言えば、東京国立博物館の隣に、黒田記念館があったなあということで、辛うじて二人の混淆を避けられている気がします。

ところでこの絵、「湖畔」ですが、確かに油絵とは思えないほど透明感のある、一見すると、特にテレビ画面とかネットの画像や本などで見たりるすると水彩画のような雰囲気があります。この女性、黒田の奥さんだったのですね。まあ、画家のモデルと言えば妻か愛人というのが相場でしょうが。

それに、この絵、よく見ると、女性が座っているのはなんてことない岩の上なんですよね。誰の絵だったか忘れましたが、浴衣姿の女性が窓辺に座って夕涼みしている絵を見たことがあり、その印象が残っていたのか、あたしはずっと窓に座っていると思い込んでいました。避暑地の旅館の窓に座って涼んでいる、そんな場面です。でも、違った。完全なる記憶違いでした。

キャンバス地をあえて見えるようにした塗り残し、水と女性のモチーフなど興味深いテーマ設定があったのに、やはり30分番組の宿命なのか、どれも掘り下げが浅く物足りなかったのが残念です。少なくともモナ・リザなどを引き合いに出さなくてもよかったのでは(?)、そんな気がしました。

読んだ感想を書く