2011年9月15日

爽やかカップル

帰りの中央線の車内で、部活帰りとおぼしき高校生のカップルを見かけました。変にすれた感じのない、見るからに爽やかなカップルでした。



ああ、いいなあ、あんな青春時代、あたしも送りたかったなあ、としみじみ思います。部活帰りなら、もう3年生ってことはないですよね? それとも部活ではなく、放課後の補習? いや、いまどきの高校生は予備校へ行くのであって、学校の補習なんかには行きませんよね。予備校帰りという時間ではなかったですから、やはり部活でしょうか? となると2年生か1年生だったのでしょうか。

3年生だったら、一緒に通学できるのもあと数ヶ月、とっても切ない時季ですね。あたしも、いい歳をしてキュンキュンしてしまいます。

翻って、あたしの学生時代。

暗かったですね。

友達もいないし、恋人もいない。

中学までが嫌われっ子だったので、高校ではとにかく好かれなくてもいいから、最低限嫌われないようにしようとしていましたが、やはりクラスには馴染めなかったですし、クラスメートとも打ち解けたという印象や思い出はありません。

多少仲良くできた人もいましたが、いま振り返ってみると、表面的に仲良くしていただけで、なんとか3年間を乗り切ったという感じです。

これといった思い出もなければ、取り立ててあの時代に戻りたいとも思いません。

それでも、こういう高校生のカップルを見かけると、「やり残してきた青春時代」という感覚がわいてきます。やり残したというよりも、当時も今も勝手に妄想しているだけの、心の中で美化された、「ザ・青春の1ページ」なんだと思います。

ですから、もしタイムマシンがあってあの時代に戻れたとしても、あたしにはああいう光景を演じることは今もってできないでしょう。きっと今の自分と寸分違わぬ自分を再び活きるだけだと思います。だったら、あの時代に戻りたいとも思いませんし、タイムマシンも要りません。

あの二人とあたしとの、根本的な差ってなんなのでしょう? そう考えてしまいます。

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