2011年9月13日

十六夜

十六夜と書いて「いざよい」と読む。

きれいな言葉がありますね、日本語には。

多くの辞書では、「満月(十五夜)の翌晩の月は出がやや遅れぎみになるところから、いざよひ(停滞する)の名が出た」(『日本大百科全書』小学館)といったような説明がありますが、停滞なんて聞くと、この業界の現状を思い出して暗い気分になります。

そんな暗さを押し流せるといいなあ、というわけではありませんが、紀伊國屋書店の新宿本店一階で海外文学のフェアが始まりました。レジ前のフェア台です。入り口入ってすぐのところですから、目に入りやすいと思います。

これ(↓)がそのフェアの様子です。



お気づきになりました? 左に「エクス・リブリス」、右に新潮社の「クレスト」という布陣。その他にも両シリーズ以外から、担当の方が独自にセレクトされた本も並んでいます。編集、営業、宣伝と会社のみんなが頑張って認知度を上げてきた海外文学のシリーズ「エクス・リブリス」が、なんと天下の新潮社のクレストと肩を並べてフェアをやってもらえるなんて......。涙が滂沱、滂沱。

壁面と最上部にはご丁寧にも「エクス・リブリス × クレスト」なんていう、勝負を煽るような看板が燦然と輝いております。きっと体調万全で登板したダルビッシュに立ち向かうリトルリーグの子供たち、そんなワンサイドゲームの予感がします。

それでも、ダルビッシュからヒットの一本でも打つことができれば......

悲観しすぎ、卑屈になりすぎですか?

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