2011年8月29日

雑誌・文庫・コミック

ジュンク堂書店や紀伊國屋書店、一部の大型店を除くと、100から200坪程度の書店は、その売り上げの大きな部分を雑誌、コミック、文庫(&新書)が占めているのでしょう。テレビで話題になったりすると売れるけど、朝日新聞や日経新聞などの書評ではほとんど反応がない、そんな書店が増えている気がします。

たぶん、お店の側も半分くらいは、そういう店を作りたいと思ってやっているわけではないと思います。でも、人員削減で棚のメンテナンスができなくなると、とりあえず並べておけば、という言い方は失礼ですが、比較的管理のしやすいこの3大ジャンルを中心のサイクルになってしまうのもわかります。

やはり文芸や人文などのジャンルは、担当者がそれなりの知識と愛情をもって棚を触っていないと活きてこないもの。活きてない棚は目の肥えたお客さんにはわかってしまうものです。だから、お客さんがつくのに時間がかかるし、どんなに手を入れても客層と異なれば、目に見える成果はますます上げにくくなります。

こういう書店の場合、あたしの勤務先など出しているような、かなり高額な本はなかなか置いてもらえませんし、置いても売れるようになるには時間がかかることでしょう。一昔前なら、それでもお客が付くようになるまで我慢できたのかも知れませんが、昨今は数ヶ月で結果を出さないとダメみたいです。

果たして、取次が出すようなベスト500、チェーン店だったらチェーン全体のベスト300みたいなアイテムだけ並べていれば売り上げが確実に上がって利益に結びつくのでしょうか?

とりあえず出版社にできることは少しでも良い本を出すこと、これに尽きます。あとはどれだけ情報やネタを書店員さんに運べるか、でしょうか。

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