2011年8月16日

徳間書店

今日は午後から打ち合わせのため徳間書店さんにお邪魔しました。場所は、芝大門ですよね。あたし、徳間書店にお邪魔するのは初めてですし、そもそも芝大門あたりへ行くということもほとんどないので、ちょっとドキドキでした。

さて、この徳間書店さん、あたしにはちょっとした思い入れと言いますか、思い出がありますが、そもそも多くの人にとって徳間書店というのはどういうイメージの出版社でしょうか? やはりアニメですか? それも大きな柱ですよね? あるいは文庫でしょうか?

あたしの場合、徳間書店と言ったら中国です。

昨今の武侠小説にはあまり食指が動いていないのですが、単行本時代の「中国の思想」シリーズ、そしてそれに続く「史記」「三国志」「十八史略」のシリーズ。すべて最初に出た函入りの単行本で読みましたし、今も持っています。

徳間書店は似たような函入りの単行本で日中の古典をずいぶんと出していた時期があり、あたしは片っ端から買っていた覚えがあります。高校生のころです。徳間書店の古典シリーズのよいところは、変にビジネス書にしていないところでした。当時は、何度目かの中国古典ブームで、プレジデント社とか東京経済、ダイヤモンド社などが「中国古典をビジネスに活かす」的な本をやたらと出していたのです。

まだ高校生でしたから本格的に中国古典を学んでいたわけではなかったあたしでも、そういった本には胡散臭さを感じていて、もっときちんとオーソドックスに古典を読みたいという欲求があり、そんなときに徳間書店のこのシリーズは格好の入門書でした。執筆者もなかなかで、なにより解説がわかりやすかったという記憶があります。

大学生になってからのこと、何冊か読んで、読者カードならぬ感想の手紙を送ったら、ご丁寧にも編集部か営業部から返事が来て、当時公開されたばかりの映画「敦煌」のチケットが2枚同封されていました。高校生のころにも、確か感想のお礼に故宮展(どこでやっていたか失念)のチケットを送ってもらったことがあります。

そんな、あたしの中華人生に決定的な影響を及ぼした徳間書店(あの頃とはいろいろ違うようですが・・・・・・爆)、そこを訪ねることができたのは、ちょっぴり嬉しい午後でした。



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