2011年8月31日

似てますか?

あたしの勤務先の、あたしのパソコンのデスクトップは、最近はずっと「周冬雨」です。えっ、周冬雨って何かって? そもそも人名だってわかってくれていないのですね(涙)。

少し前に仕事帰りに見に行った映画「サンザシの樹の下で」のヒロインの女優さんの名前です。中国人です。日本ではこの漢字表記のほかに、「チョウ・ドンユイ」という表記もされているみたいです。

で、公式サイトのトップ画面や映画のポスターにもなっている彼女の画像をデスクトップに設定しているのですが、その画像を見た同僚が、あたしに似ていると言うではありませんか! あたし自身はただ単純に可愛いなあと思ってデスクトップに設定していただけで、自分と似ているなんてこれっぽっちも思っていませんでした。顔のパーツの一つ一つ、あらゆるものが異なります。どこをどう見れば、あたしに似ていると言えるのか。よっぽど同僚の目がおかしいのではないか、とも思います。

が、複数の同僚が、どことなく似ているというではありませんか。「人がそう言っているから、言われてみれば、そう言えなくもない」という程度の同調なのか、それとも皆が皆、似ていると感じたのでしょうか?

どんなに言われても、あたしには自覚もなければ同意もできません。

だって、あたし、この周冬雨は、知っている女の子にどことなく似ているなあと、実は心の中で思っているからです。その女の子も、もちろんカワイイです。周冬雨とどっちがカワイイかと問われたら、うーん、迷っちゃいますね。ただ、周冬雨はあくまで中国の映画女優さんで、たぶん会うことも話すこともないですが、その女の子は日常的に逢えますし、逢ったこともありますし、話をしたこともあります。親しみという意味では全然異なります。

たぶん、あたしの精神的な動きを正しく描写するなら、周冬雨に似ている女の子を知っているというのではなく、あたしが可愛いなあと思っている女の子に似ている子が、たまたま見た映画の主役をやっていた、だからその主役の女の子もカワイイと思った、ということです。

で、あたしのご存じの方、「サンザシの樹の下で」のサイトで周冬雨ちゃんの画像を見で、感想は如何ですか?


2011年8月30日

「まだいいけど」以前

こんな記事がありました。

「付き合うだけならまだいいけど、結婚はイヤ!!」と思われる男性の特徴9パターン

あたしのように恋愛経験、交際の経験が少ないどころか、全くない人間には「付き合うだけ」でも十分な成果だと思われるのですが・・・・・・

【1】パチンコや競馬にハマっていて、ときどき一文無しになる。
ギャンブルは全くやりません。でも無一文です(爆)。

【2】稼ぎが少なく、いつも口癖のように「お金がない」と言っている。
いちおうは正社員ですが、お金はないです(爆)。

【3】極度の潔癖症など、神経質な一面を持っている。
潔癖症ではありませんが、意外と細かいことに口うるさいかもしれません。

【4】炊事、洗濯、掃除のどれをとってもまるでダメ。
まるでダメってことはないと思いますが、母親と同居なのですべてやってもらってますから・・・・・・

【5】「子どもが嫌い」「子どもはいらない」と公言している。
真逆。子供は大好き。むしろ子供にしか好かれません。結婚はできなくても子供は欲しいくらいです。

【6】「俺はビッグになる!」など抽象的な夢を誇らしげに語る。
そんな身の程知らずなことはいいませんが、子供のころの将来の夢は「征夷大将軍になる」でした。

【7】一つの仕事を続けられず職を転々としている。
割と粘り強いかも。仕事もクビにならない限り続けるつもりです。

【8】細かいことまで干渉する親のいいなりになっている。
それはないです。

【9】「俺についてこい!」など、上から目線のセリフをよく言う。
そんなことはないと思いますし、そもそもあたしについてくる人なんていませんから。

ああ、やはり付き合う以前の問題が山積している感じですね(涙)。

2011年8月29日

雑誌・文庫・コミック

ジュンク堂書店や紀伊國屋書店、一部の大型店を除くと、100から200坪程度の書店は、その売り上げの大きな部分を雑誌、コミック、文庫(&新書)が占めているのでしょう。テレビで話題になったりすると売れるけど、朝日新聞や日経新聞などの書評ではほとんど反応がない、そんな書店が増えている気がします。

たぶん、お店の側も半分くらいは、そういう店を作りたいと思ってやっているわけではないと思います。でも、人員削減で棚のメンテナンスができなくなると、とりあえず並べておけば、という言い方は失礼ですが、比較的管理のしやすいこの3大ジャンルを中心のサイクルになってしまうのもわかります。

やはり文芸や人文などのジャンルは、担当者がそれなりの知識と愛情をもって棚を触っていないと活きてこないもの。活きてない棚は目の肥えたお客さんにはわかってしまうものです。だから、お客さんがつくのに時間がかかるし、どんなに手を入れても客層と異なれば、目に見える成果はますます上げにくくなります。

こういう書店の場合、あたしの勤務先など出しているような、かなり高額な本はなかなか置いてもらえませんし、置いても売れるようになるには時間がかかることでしょう。一昔前なら、それでもお客が付くようになるまで我慢できたのかも知れませんが、昨今は数ヶ月で結果を出さないとダメみたいです。

果たして、取次が出すようなベスト500、チェーン店だったらチェーン全体のベスト300みたいなアイテムだけ並べていれば売り上げが確実に上がって利益に結びつくのでしょうか?

とりあえず出版社にできることは少しでも良い本を出すこと、これに尽きます。あとはどれだけ情報やネタを書店員さんに運べるか、でしょうか。

2011年8月28日

それでも文庫化

前々回のダイアリーの補足です。

でも、その前に前回のタイトル「この世でもっとも難しい、三つの単語」について。

これは『灯台守の話』を読んだ方なら覚えていらっしゃると思いますが、「あいしてる=I Love You」という三つの単語のことです。



では、閑話休題。

採算がとれない、本をいつでも手に入るように残しておく、在庫ありの状態にしておくには文庫よりも単行本の方が割に合うはずだと書きました。これはほぼ間違いのないことですが、それでも出版社は競うようにして文庫化しています。何故かと言えば、それは配本できるからです。

配本、すなわち出来上がった本を書店に出荷することです。本は委託販売だからいつでも返品できるというのは新刊として配本されてから3か月くらいまでのことで、それを過ぎると原則的には返品できなくなります。また3か月の間でも書店がみずから発注して取り寄せた場合も返品は不可です。これが基本原則です。

ここに出版業界の宿痾でもあり、優れた知恵でもある再販制の面白いところがあります。書店としては返品できるわけでから頼んでいない本が入荷しても「期限内に返品すればいいや」となりますし、出版社としても「要らなければ返して寄越すだろう」という気持ちで出荷してしまいがちです。

いずれにせよ、こんなことができるのも新刊であればこそです。新刊以外ではこういうことはできません(例外はありますが、それを言い出すと収拾が付かなくなるのでやめます)。

出版して一年たったころ、お陰様で初版はいい具合に消化できて、そろそろ在庫が少なくなってきたから重版した方がいいかな、という時に、いまの需要を予測するととても1000部は刷れないなあ、500部もあればじゅうぶんだよなあという状況だったとします。つまり採算を考えると、500部も作りすぎてしまうのです。これが新刊であれば、1000部作って、とりあえず700部くらい配本しちゃえ、というやり方もできますが、いま書いたように重版ではそれができません。

では、これを新刊として配本できるようにするにはどうすればよいか? そうです。新刊にしてしまえばいいのです。どうやって新刊にするか? まず一番手っ取り早いのは新装版として出すことです。専門書のように文庫化に向かないもの、学術的価値がそれなりにあるけれどしばらく品切れになっていたものはしばしばこの形で復活します。

次の方法としては文庫化があります。ただ単に文庫化しただけでは、さすがに出版社も良心が咎めるのか、文庫化に際して一章書き下ろしの原稿が追加、といったおまけが付くこともあります。とにかく、いずれにせよ、重版ではなく、前のとは別の本ですという体裁をとって出すわけです。

上で、重版なら1000部くらいか、いや需要予測をすれば500部がいいところか、という例を挙げましたが、これが新刊なら再販制なのでもう少し多く配本することができます。(いや、冷静に考えれば、どんな風に形態を変えようと需要が大きく変わることはないのですが、配本できる部数と需要とは別ものですので・・・・・・)

ここで出版社にとって肝心なのはそれなりの部数を配本できるということです。5000部作って4000部配本したとします。2000円の本なら800万円です。(実際には定価よりも安く卸しますから500から600万円くらいでしょうか)

3か月の間に返品がどれだけ戻ってくるかは配本してみないとわかりませんが、とにかく出版としては出荷することでそれだけの売り上げを計上できるのです。もし4000部出荷しても2000部も返品で戻ってきたら、5000部作った制作費にすら届かない売り上げに終わるでしょう。それでも、とりあえずは4000部を出荷してその金額を売り上げとして計上することを優先しているのが、昨今の出版社の実情です。新刊が多くなるのもこのためです。とにかく新しいものを作って出荷すれば、返品はどうあれ、目先の売上金額は計上できますから。

電子書籍は、その形態がどうのこうの、課金や権利はどうなるのか、といろいろ議論されてますが、こういったこれまでの出版業界の商慣行に風穴を開けることにもなるのだろうなあと思います。少なくとも一方で新しいやり方、商慣行が生まれて動き出したら、これまでの方法論にも修正が求められることになるでしょうね。

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