2011年6月 6日

嬉しい悲鳴

それにしても、よく書評に取り上げられますね。あたしの勤務先の刊行物。

もちろん嬉しいです、ありがたいです。

ただ、書評に出ると、どのくらい売り上げが伸びるのか、これがいまだにわかりません。

注文の電話やファクスが増えてきて在庫が少なくなってきたら重版を考えるべきなのでしょうけど、果たしてまだまだ売れるのか、それともピタッと止まってしまうのか? そこが読めません、見えません。

だって、所詮は書評です。来週になれば、次の書評が出るじゃないですか。それまでに印刷製本が出来上がって本屋に並ぶなんて、絶対に無理です。重版ができた頃には、もう忘れられている、売り上げも止まっている可能性だってなくないでしょう。

でも、意外と長持ちする書評効果ってのもあります。ただ、やはりその効果がどれくらい持続するのかがわかりません。

主要新聞と言われる読売、朝日、毎日、日経の書評ですが、この4紙すべてで紹介されることもあれば、1紙だけのこともあり、2紙だったりすることもあります。それによってもちろん売り上げも変わってきますが、では何紙で紹介されるのか、そんなことはわかりません。

これに加えて、NHK-BSのブックレビューや王様のブランチ、それに全国各地方の地元紙にも読書欄、書評欄はあります。どこにどれだけ出るか、それによっても売れ方は変わります。

そして、評者の書きぶり、これは好みもあるのでどれがよい書評、悪い書評とは一概に言えませんが、誰にだって「これは読んでみたい」と思わせる書評ってのがあります。かなり多くの人にそう思われるような書評だと効果も大きいようですが、上に書いたように、その基準がわかりません。一つ言えるのは、大きく扱われているときと、小さい書評の場合とでは、やはり大きいときの方が効果も大きいかな、というくらいです。

とにかく、何かわかりやすい客観的な基準が欲しいものです。いや、どの出版社の人もそう思っているでしょうね。

同じように、きっと書店の人も、こういう書評が出たら何冊仕入れても売れる、という目安が知りたいと思っているのでしょう。しかし、こればっかりは・・・・・・

結局、書評が出た後の書店回りは、もちろん補充の注文を取ることも大事な仕事ですが、さて今回の書評ならまだこれからどれくらい伸びるかについては意見交換するのが、同じくらい大事な仕事であります。

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