2011年5月31日

ハンチョウの絶望

昨晩放映していたTBS系のドラマ「ハンチョウ」は、割と好きでよく見ています。奥貫薫ちゃんが出なくなったのは、返す返すも残念なんですが、既に第4シリーズですか、もう奥貫さんの復活は諦めます。

さて昨晩のお話、下流社会と言いますか、フリーターと言いますか、ホームレスと言いますか、そういった底辺で苦しんでいる(←底辺という言い方も、よくよく考えると失礼な表現ですね)人がテーマでした。たぶん、視聴者的には「すばらしいセリフだ」と反応しなければならないのでしょうけど、あたしってやはり天の邪鬼なのでしょうか、素直にそうは思えません。

具体的には、フリーターの青年が将来の見通しを悲観するシーン。その青年を励ます、同じくリストラされたフリーターのモト冬樹が、いまがどん底なら明日はそれよりはちょっとはよくなる、明後日は更に明日よりよくなる、そうやって少しずつよくなっていけばいつか日の目を見るときが来る、そういって元気づけます。

あたし、ここに納得いきません。

モト冬樹など、ある程度の歳の人なら、もう少し頑張れば年金がもらえるようになるでしょうし、年齢による公的な支援というのもあると思います。(←年金払っていないとダメかしら?) とにかく役所の窓口などで相談することも可能でしょう。でも、青年の場合、意外と世間は冷たいものです。「まだ若いんだから可能性があるだろう」ということで、自助努力に任される割合が高いと思われます。たぶん、少しずつよくなっていっても、日の目を見る日は来るのだろうか、もし来たとしてもその時自分はもう年寄りになっているんじゃないか、そんなふうに考えると、若者の方がよっぽど絶望感が大きいと思います。

若いからこそ、まだまだこの先の苦しい歳月が長く残っているわけで、若いと言われるのは何の慰めにもならないのではないか、そう思ってしまうのです。第一、本当に今がどん底なのでしょうか? 明日はもっと悪くなるかもしれない、今のフリーターや正社員になれなかった人の絶望感って、そのくらい深いものではないのでしょうか?

それにしても、フリーターなのにちゃんとカワイイ彼女がいるなんて、羨ましい限りです。やはり世の中って不公平に出来ているんだな、と思います。

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