2011年5月28日

夏休みの思い出

テレビCMでも、新聞広告でも、駅のポスターなどでも、このところほとんどの広告に、「東日本大震災の被災者の皆さまにお見舞い申し上げます」的なメッセージが入っています。いい加減、見るのもうんざりです。若者の言いぐさではありませんが、「ウザイ」です。ああいったメッセージさせ掲げておけばいいような空気にどうも馴染めません。

そんな風に感じてしまうあたしは、やはり根っからの冷たい人間なのでしょうか?

それはそうと梅雨入りと聞いたばかりなのに、たまたまテレビを見ていたら、出ていたタレントの夏の思い出話に話題が及びました。版雲の流れから、タレントたちの胸キュンな夏の思い出を語ってもらおうということのようです。

必ずしも胸キュンな恋物語ではなくとも、やはりタレントの人たちは人に話せるようなエピソードを用意してきてますね。立派です。そんなテレビを見ながら、あたしだったらと考えてみたのですが、あたしには夏の思い出といって人に話せるようなものはありません。

家族でどこかへ楽しい旅行に行ったという思いでもないです。小さい頃は父方の遠い親戚の家(←父の戦時中の疎開先)へよく行ってましたが、それも小学生から中学くらいまでの話で、小さい頃には楽しく過ごしていましたが、いま思い返してみて、これという思い出があるわけでもありません。

前にも書いたかも知れませんが、その家へ行くのには車で空いていても片道2時間はかかったので、乗り物酔いがひどかったあたしには、行くということが一つの苦痛、修行のようなものでした。それから話を広げますと、乗り物酔いがひどかったあたしには、バスを使うことの多かった遠足とか修学旅行、社会科見学といった学校行事も苦痛以外の何ものでもなかったです。出来れば行きたくなかったですし、やはりいまから振り返ってみて何の思い出もありません。クラスであまり好かれていなかったので、そういう行事に参加してもクラスメートとの楽しい思い出を作れなかったのも、記憶に残っていない理由かも知れません。

話を夏休みに戻しますと、父方の親戚の家へ行く以外の家族旅行がほとんどなかったわけですし、何回かあった旅行も乗り物酔いとの闘いなので、ほとんど行ったという記憶すらありません。

家族旅行は、記憶にほとんど残ってはいないものの、一応は行ったことはありますが、いわゆる友人との旅行というのは行ったことがないです。学生時代にたいていの人は友達との旅行というのを経験しているのでしょうか? それとも、そんなのはテレビドラマや小説の中だけのフィクションなのでしょうか? いずれにせよ、あたしはそういった友達と旅行に行ったという覚えがないので、当然のことがならその手の思い出は皆無です。そもそも友達がいないのですから、友達との旅行なんて行けるはずがないんですけど。

高校生以降は、ますます家族旅行なんてものはほとんどなく、法事などの親戚行事で親戚の家へ行くことはあっても、それを家族旅行とは呼べないでしょう。父の没後、母と妹と何回も中国へ行ったのが数少ない家族旅行の思い出です。

その後も、友達はいませんし、できませんので、友達との旅行は相変わらず未体験のゾーンです。旅行に限らなくても、友人と休みの日にどこかへ出かけるということがほぼ皆無なので、そういった思い出もないですね。

テレビでタレントたちが親友や恋人と旅行に行ったりデートをしたという思い出を楽しそうに話すのを聞いていて、あたしはこの人たちとは決定的に何かが違うんだ、もしかすると別種の生き物なのではないかという思いにとらわれるのでした。

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