2011年5月26日

ミッキー、ウェルカムか?

テレビのニュースで、東日本大震災の被災者の元へディズニーのキャラクターたちが慰問に行ったという映像を見ました。たぶん、何も知らされていなかった子供たちは大はしゃぎで喜んでいます。不自由な避難所暮らしの中、一時でも苦労を忘れ楽しい気分になれたのだとしたら、それはよかったのではないかと思います。

しかし、あたしは天の邪鬼なので、ふと考えてしまいます。子供なら誰でもミッキーマウスが好きなのか、ということを。

たぶん、ほとんどの子は好きなのでしょう、ミッキーが。積極的に好きではなくても、取り立てて嫌いという子も少ないのだと思います。でも、中には、プーさんは好きだけど、ミッキーマウスは嫌い、という子供だっているのではないでしょうか? あるいは、あたしみたいに、根っからのキティラーで、キティちゃんが来てくれるなら喜ぶけど、ミッキーなんて別に来てくれなくたっていいよ、というひねくれた子供もいるのではないでしょうか?

いや、「ひねくれた」なんて言ってはいけませんね。好き嫌いは個人の嗜好の問題であり、そこには優劣も何もあるわけではありません。ミッキーが好きだというの嫌いだというのとに、何の区別も設けてはいけないし、当然優劣なんてあるわけがない、あってはいけないはずです。

しかし、ミッキーマウスが嫌いだというとおかしな人のように見られる世間の目。これは大嫌いです。たぶん、ミッキーマウス以上に嫌いです。

だって、ミッキーマウスって、見た目にカワイイですか? それこそ個人の好みの問題ですから、あたしのこの質問も他人から見たら余計なお世話なんですが、あたしにはそれほどかわいいキャラクターには思えないのです。

ミッキーマウスがかわいいと思えないのは、たぶんに見た目だけでなく、その背景にあるアメリカ文化とか、俗にミッキーマウス法案と言われる自分勝手な著作権延長問題が、あたしにとっての色眼鏡となって、虚心坦懐にミッキーマウスを見られないことになっているのだと思います。

あとは、ディズニーランドでしょうか?

あたしはディズニーランドには数回行ったことがありますが、すべて親戚の子供の引率です。子供の相手自体は嫌いではないのですが、ディズニーランドへ行って見せつけられる恋人同士や夫婦、家族の幸せそうな顔、表情。そういうものを見ているのがイヤです。いや、そうではなくて、そういうものを見て心の底からひがんでいる自分自身が大嫌いなのです。

それが、巡り巡ってディズニーランドが嫌い、ミッキーマウスが嫌い、となっている面がかなり強いです。

でも、そんなことより、テレビでは避難所で、ミッキーマウスなんか嫌いだと言って、ミッキーたちに毒づいているような子供を、もっと映して欲しかった。あるいは、そもそも会場に行こうともしなかった冷めた子供を取材して欲しかったです。

「ミッキーたちが来ているのに、逢いに行かないの?」と聞かれて、「あんな、アメリカの文化帝国主義の手先、誰が喜ぶもんか!」と啖呵を切る子供の姿が見たかったです。

ああ、あたしって、本当に性格の悪い、イヤな奴ですね。

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