2011年5月12日

アラブ革命

いくつかの書店店頭で「アラブ革命」なるフェアが開催中です。

話を聞きますと、青土社の雑誌「現代思想」臨時増刊「アラブ革命」に合わせたフェアだそうです。あたしの勤務先の書籍も一緒に並べてもらっています。

雑誌を見ますと、アフリカで起きた民主化革命が今後世界にどのような影響を与えるのか、という支店から編集されているみたいですが、これは確かに今後の国際情勢を占う上で外せない視点でしょう。日本人としては、アフリカや中近東の動き、政変にはあまりピンと来ないものですが、これが中国や北朝鮮にどのように影響するのかということまで考えれば他人事ではありません。

もちろん個人的には、アフリカで始まったジャスミン革命が中国や北朝鮮に直接の影響を与えることはないと思っていますし、もし中国や北朝鮮で政変が起きるとしたら、もっともっと別な要素があって、そんなさまざまな原因の一つにアフリカで始まった革命も少なからず影響を及ぼしているのかな、とは言えると思いますが。

で、このフェア、そんなアジア情勢はひとまずおき、やはり中近東に目を向けましょう。これだけ石油で世話になっているにもかかわらず、日本人のほとんど中東に関心を持っていません。昔、学生時代に世界史でメソポタミア文明って習ったよね、くらいの印象しか持っていない人がほとんどではないでしょうか?

あたしも似たようなものです。

アラブとパレスチナって違うの? イスラム教とユダヤ教とキリスト教ってなんで仲が悪いの? といった基本的なことからしてからっきしです。そんなレベルのあたしには、今回のフェアの選書は歯応えがありすぎで手強いです。ですから、書店によって、アフリカを中心にするとか、イスラエル問題をテーマにとか、アラブ世界対キリスト教世界といった風に書店ごとのアレンジを加えてもらえると、もっと楽しめるものになるのではないかなあと思います。

それにしても、ビンラディン殺害のニュースと共に、やはり広い意味で中東問題は世界情勢の喫緊の重要事なのだろうと思うのですが、いまの日本では震災と原発のせいで、なんとなくお客さんの反応が薄いような気がするのが残念です。

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