2011年5月 5日

サンヤツ

今日はこどもの日です。だから毎年、朝日新聞お一面のサンヤツはこどもの日特集になっています。今年もそうでした。で、今年のサンヤツがこれです。

全8社の広告が載っていますが、そのうち金子みすゞが3本、パンダが2本と、なんでよりにもよってこんなに似通ってしまったのでしょうか? これでは8社も載せている意味が感じられません。

もちろん、朝日新聞側が「各社に過ぎているから載せる本を変えてください」なんて指導するわけにもいきませんし、各社が何を載せるか事前に打ち合わせをしているわけでもありませんから、不可抗力と言えば不可抗力、やむを得ないことではあるのですけど、ちょっと興醒めです。

今日以外にも、終戦記念日とか年に何回か、こういう特集広告というのはありまして、あたしの勤務先も広告を出したりしています。こういう場合テーマが決まってしまうので、どうしても似たような本が並んでしまうのは仕方ないのかも知れません。

でも、でも、ちょっとなあ、と感じてしまうのはあたしだけでしょうか?

いや、書店員さんも困っているはずです。だって、こういう日ってお客さんが「ちょっとすみません、朝日新聞に載ってた金子みすゞの本ってどれですか?」という問い合わせがきっとあるでしょう。一面下の広告って言ってくれればまだわかりますが、もし今日の朝日新聞で一面の広告以外にも金子みすゞの本の広告が出ていたら目も当てられないでしょう。

さて今日の場合、一面下の広告だけで3冊が載っています。お客さんがそのうちのどれを言っているのか、はっきりさせるのは至難かも知れません。お店に置いてある新聞紙面を実際に見てもらい、「これだけありますが、どれでしょうか?」と聞ければまだましです。でも、どの本屋さんにもその日の新聞が置いてあるとは限りません。

それに、書店員さんが<今朝の朝日新聞の一面下の広告に、金子みすゞの本が3冊も紹介されていた>という事実を承知していなければ、そもそも上記のような会話は成立しないのですが、このあたりも悩みの種でしょう。お客さんとしては、そういうところまで書店員なら承知しているはずだと思い込んで来ている人も大勢いるからです。

また、自分が紙面を見て、「この本、読んでみたいなあ」と思ったのであれば、どれでしょうかと聞くことで解決できますが、家族にでも頼まれて買いに来た人の場合、家族からは「今朝の朝日新聞に載っていたやつと言えばわかるはずだよ」くらいの頼まれ方しかしてなかったら、もうお手上げでしょう。

それとも、お金持ちなら、三つともすべて買って帰るのでしょうか?

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